新富町 | ノイズのなぐさめ

ノイズのなぐさめ

歪んだ美意識。
ちっぽけ 些々たる しがない
たわい無い 些末 末梢的
スマート、スィート、デンジャラス
大切なのは長く働くこと。

 

 現役時代の一時期、地下鉄有楽町線新富町を利用していたことがある。新富町が粋筋と関係する場所だと漏れ聞いたのだが、当時はその中身が何だったのか分からなかった。偶々読んでいる前島愛著『幻景の明治』(岩波現代文庫)中の一編「陰画の街々」冒頭に記載があってその疑問を解くことができた。同様の疑問を抱いた方の為に概要を抜き書きしておこう。

<江戸が東京とあらたまって間もない慶応四年八月[私注:明治への改元は九月]に、もと本田隠岐守・井伊掃部頭(かもんのかみ)の屋敷地だった新富町にあたらしい遊郭の開設が許可され、新島原と命名された。いうまでもなく京都の島原遊郭にちなんだもので…この新島原遊郭はこの年の十一月に開かれる予定になっていた築地居留地の外人客を見こんで建設が進められる。そのモデルは、横浜の開港と同時に設けられた港崎の遊郭であった。…(止め)


<新島原遊郭は、四方を塀で囲み、仲ノ町と名づけた中央の大通りを灯籠で飾りたてるというように、新吉原町の形式をそのままとりいれたが、大門は木挽町側ではなく居留地に接する入船側につくった。むろん外人客の到来を待ちうけようという魂胆からである。郭内に移転した遊女屋は、千住宿が十三軒、内藤新宿が五軒、粕壁宿が四軒、品川宿が三軒、板橋宿が三軒とあるように場末の遊女屋が多く…(止め)
 

 
幻景の明治
叢書名 イワナミ ゲンダイ ブンコ
岩波現代文庫
著者名1 マエダ アイ
  前田 愛/著
出版者 イワナミショテン
岩波書店
件名 ニホン-レキシ-メイジジダイ
日本-歴史-明治時代
出版年 200611
分類 210.6
ページ 4,296p
サイズ 15cm
ISBN 4-00-602108-9
価格 1000