オブジェとして撮ったらどうだろうと | ノイズのなぐさめ

ノイズのなぐさめ

歪んだ美意識。
ちっぽけ 些々たる しがない
たわい無い 些末 末梢的
スマート、スィート、デンジャラス
大切なのは長く働くこと。

潮田登久子(うしおだ とくこ、1940年 - )は日本写真家東京都生まれ。
夫は写真家の島尾伸三。娘は漫画家しまおまほ。弟は写真家で、「南原企画」主催のカルト編集者南原四郎
冷蔵庫を正面から撮ったシリーズ、「冷蔵庫 ICE BOX」などで有名。
夫の島尾伸三との共著で、中国の一般庶民の生活や雑貨などを撮ったシリーズがある。
 
読み取れる別の物語
 本を写真に撮る。不思議に思う人もいるかもしれない。たしかに本は読むもので、撮るものじゃない。だけど潮田登久子(うしおだ・とくこ)(昭和15年生まれ)の作品には、大切にしたい何かが写っている。読むだけではわからない価値といえるかもしれない。
 「家に1冊、きれいな本があって、オブジェとして撮ったらどうだろうと思ったんですね」
 いろいろな人の台所を訪ねて写真集「冷蔵庫」(平成8年)を刊行した潮田が、書籍を撮り始めたのは約10年前。たまたま知人が図書館長だった。協力を得て撮影を始めたが、最初は手探り状態だったという。「どう撮っていいかわからないし、貴重なものですし。さわるだけで白い手袋が真っ茶色になったり、革が崩れ落ちたりして…」
 異国情緒の漂う稀書(きしょ)、愛読のはてに背表紙が破れた古書…。撮影された本はそれぞれ、肖像とか風貌(ふうぼう)と擬人化したくなるほど表情豊か。掲載作は、バラバラになってしまわないように、紙のひもで縛ってあった洋書。「包帯をしているみたい」に見えたという。