本書では、最も多忙にして多才な評論家・福田和也氏が、実際にどう読み、どう書いているのか、その具体的なテクニックを公開しています。
よりたくさん、より効率的に読むためにはどうすればいいのか? より文章が上達する「近道」とは? 知的生産にかかわる人なら、誰でも知りたいノウハウでしょう。
たとえば、より早く読むためには「目的」を明確にすることが不可欠です。むしろ事前の情報入手に時間をかけ、「立ち読み」で「あたり」をつけて買いましょう(買いすぎの予防にもなります)。
メモを取りながら書くよりは、ページを折ってしまいましょう。より頭に残すためには、時間がかかっても「抜書き」をすることです。
抜書きは文章上達にも非常に有効です(おそらく脳の生理に合っているのでしょう)。書きたい種類の文章を「コピー」し、分析して構造をつかみましょう(なお、ここは本書の圧巻ですから、ぜひ本文をご参照ください)。段落ごとにブロックに分け、「提示」と「進行」を分析するうちに、書くことが血肉と化しているでしょう。
取材でメモを取るときは……、書くジャンルを効率よく広げるには……etc。全6章、全部で64項目、すべて具体的かつ実践的に書かれています。
著者が実際に使っている手帳、資料ファイル、創作ノート、筆記具など、初公開の写真も満載。読むこと、書くことに興味のある人なら、必ずそのパワーアップにつながる1冊。これまでの類書に比べ、非常に本質的な指 摘に溢れていることも、評論家たる著者の面目躍如というべきでしょう。