音響分野一般
うるさい音、騒音。
録音技術分野
音声の録音をする上で障害となるサウンドの成分以外のうち、上記以外の雑音。代表的なものに、マイクロフォンや電気楽器のピックアップの音が巡回して起こるハウリングノイズ、録音機材が電源や蛍光灯などからも音として拾ってしまう「バズノイズ」などがある。その他録音テープ媒体で録音再生に伴って発生する高域の雑音であるヒスノイズ、歌手の発声時に、マイクロフォンで拾ってしまう音声以外の音であるリップノイズなどが挙げられる。また、吹き替えやアフレコの分野において台本をめくる音を「ペーパーノイズ」という。
映像分野
電波障害や受信感度が悪いとき、または古いビデオテープを再生した際に発生する画面のちらつき。最近ではデジタルカメラの固体撮像素子に生じるノイズや、非可逆圧縮において特に知覚できる元信号との差異によるノイズ(モスキートノイズ、ブロックノイズといった映像の荒れ)もある。
工学分野(特に電子工学、制御工学など)
機器の動作を妨げる余計な電気信号。
機械学習分野
学習したいものとは別の余計なデータ。
天文学分野
観測をする上で障害となる人工的あるいは観測目的以外の(自然的理由で発生している)周波数の電磁波。
生活・人間関係の分野
集中を妨げる、あるいは判断に迷いを生ずるような他人の言動、社会的圧力。
ノイズの色 [編集]
ノイズのスペクトルはさまざまだが、そのうち周波数とパワースペクトル密度 (PSD) とが両対数線形関係にあるいくつかの種類のノイズには、特別の名前がついている。
ホワイトノイズ(白色雑音)
PSDが周波数に関わらず一定。
ブラウンノイズ(レッドノイズ)
PSDが周波数の二乗に反比例。なお、「ブラウン」は茶色ではなく人名ロバート・ブラウン(ブラウン運動の発見者でもある)から。
ピンクノイズ(1/fノイズ)
PSDが周波数に反比例。ホワイトとレッドの中間であることからピンクと呼ばれる。
ブルーノイズ
PSDが周波数に比例。
バイオレットノイズ
PSDが周波数の二乗に比例。
SN比 [編集]
詳細はSN比を参照
信号の量を雑音の量で割った比を、SN比と呼ぶ。それぞれの「量」は分散(電力)で定義される。
SN比が高ければデータ伝送に対するノイズの影響は小さい。低ければ、ノイズの影響が大きく、通信効率が悪くなる。
測定機器の雑音 [編集]
物理量を測定する機器の雑音は測定値の小さな変動の原因となる。連続測定ではラインの変動として表れる。信号を増幅しても雑音も増幅されるので信号が雑音に比して十分大きくない場合には信号がわかりにくくなり、測定機器の感度を制約する要因になる(「感度」の項目の「検出限界」「機器の雑音と検出限界との関係」を参照)。
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定義 [編集]
rms noise
平均値からの変動の2乗の和をn-1(nは観測回数)で割ったものの平方根。理論的にはこれを用いるが実際の機器の表示には余り用いられない。
peak to peak noise
一定時間連続測定し、その中の最高点と最低点との差、またはその平均値(例 10分間測定し、10秒ごとに60区間に分け、各区間の最大値と最小値の平均)。機器の表示によく用いられる。
種類 [編集]
測定値との関係から次の3種類に分類できる。
1. 測定値と無関係なもの(熱雑音、機械的または電気的な雑音等)
2. 測定値の平方根に比例するもの(例 光測定の場合光電子の放出が確率的過程であることによるショット雑音)
3. 測定値に比例するもの(例 光測定の場合光源の変動によるフリッカー雑音)
独立した雑音が複数重なった場合はそれぞれをrms noiseで表した値の2乗の和の平方根で与えられる。
パワースペクトル [編集]
周期関数は周期の整数倍の周波数を持つ正弦波が重なった無限級数(フーリエ級数)として表わされる。雑音は不規則な変動であるが、コンピューターにより観測時間を周期とみなしてフーリエ級数として表わし、各波の周波数と振幅との関係をプロットすることが可能でこの関係をパワースペクトルと呼び、その雑音の特性を表わす。
すべての波が同じ振幅で重なっている雑音をホワイトノイズと呼ぶが、実際の雑音は低周波の成分の方が振幅が大きい傾向があり、ピンクノイズ、マルコフ過程等の低周波部分の振幅が大きいモデルをホワイトノイズに重ねて雑音を近似的に表すことが行われている。こうした雑音の特性は機器の設計や使用上の注意、雑音の軽減法等を考察する際に有用である。雑音の解析から測定の標準偏差を予測するソフトも存在する。
雑音の軽減 [編集]
* 機器の反応性の抑制 - 高周波数の成分が軽減される。
* 時間積分 - 一定時間の出力を積分すると周期が積分時間より短い成分は著しく抑制される。
* 光源の補償
* デジタルフィルタ
ノイズキャンセラ [編集]
最近はノイズキャンセリング・ヘッドフォンが商品化され、外部のノイズを遮断する事ができる。一般的な仕組みは、ヘッドフォンに内蔵されているマイクから外部の音を拾い、逆位相の音を出して打ち消すようになっている。低域周波数成分の除去に高い効果があり、工事現場や踏切などの近くでは特に有用とされている。同様の原理を用いたものに消音スピーカーがあり、室内の静粛性が重視される高級乗用車に採用事例がある。