希代の英雄ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が自らの手で綴り、2000年前のローマ市民はもちろん、今日まで多くの読者を魅了してきた世界史上最も有名な古典、それが『ガリア戦記』である。カエサルといえば、ローマ帝国拡大の立役者。とりわけ、その軍事的天才と悲劇的な最期によって今日でも人気が高い。さらにこの戦記で発揮された文学的才能は、キケロやモンテーニュ、日本では小林秀雄が絶賛するほどのものであった。本書は、その最大の特徴である「簡潔にして格調高い文体」を再現することに成功している。カエサルが戦闘においていかなる知略を発揮したか、また、いかに言葉の扱いに巧みであったかを、読者はつぶさに体験することになろう。『ガリア戦記』が一大古典となった秘密がここにある。本書は、当時の政治、民族、軍隊等についても詳細な解説を付し、さらに適宜地図を挿入することによって、読者の理解を助けている。
<新訳>ガリア戦記 (単行本)
ユリウス・カエサル (著), 中倉 玄喜 (翻訳)