最近私の友人がとても辛い目に遭っていて。
 彼女は私にそのことを、メッセージの一番最後に添えた『😭』の絵文字でそっと伝えてきて。
 いや、もしかしたら彼女自身、その絵文字にそこまで意識して思いを込めた訳ではなかったかもしれないけれど。

 そこには危険な香りが漂っていて。

 私はその辛い状況から逃げ出すことを必死に勧めた。

 彼女は、始めは逃げ出すことに躊躇いを感じていたみたいだったけど、そうしようって思ってくれたみたいで。

 私はそれで、最初は

 『気付けてよかった、SOSのサインを出してくれてよかった』

 って。
 そう思ったんだよね。

 でも。
 実は最初のSOSは、もう少し前に発信されていた。
 私はあれキョロキョロ!?と思いながら、その時彼女の苦しみを、きちんとキャッチ出来ていなかった。
 
 私はそのことに愕然とした。

 最初のSOSを、逃しちゃいけなかったのに。 
 これで彼女が2度目のSOSを出してくれていなかったらと考えると、戦慄を覚えた。

 現役を離れて感が鈍ってるのか。
 たった一度の見逃しが、取り返しのつかない結果になることがあることを、嫌というほど経験してきたのに。最悪、命を絶ってしまうことだって。

 最初のSOSは軽い気持ちで発せられたものかもしれないけれど。
 現役であったとしても、気づけなかったのかも知れないけれど。

 それでも、自分が情けなく、悔しく、久しぶりに自分の不甲斐なさに腹が立った。

 目の前にいる人を、全て娘だと思って受け止める気持ちで向かい合いたいと、ずっと思ってきた。
 でも、最初のサインの時に気付かなかったということは、私はそう出来ていなかった証拠だ。

 ごめんね。
 最初からしっかり受け止められなくて。
 ありがとう。
 こんな私にもう一度チャンスをくれて。
 信じてくれて。

 いつでも、全力であなたを守る。
 娘と同じように、あなたを守りたい。