おちんちん大きくするクリニックに来てみたレポ


12月某日有名動画配信サイトの広告に出てきた某鉄腕のキャラクターと同じ名前がついたクリニックに来た。

目的はそう9,800円切らない包茎手術である。

何を隠そうオイラのおちんちんは大きくない。いや、小さい。正確に言えば小さいらしい。オイラ自身は認めていないがオイラと関係を持った女性はみな口を揃えて言う、もっと大きいのを見た事があると。まぁ結論オイラよりも大きい奴がいるだけでそれはオイラのおちんちんが小さい事を証明するわけではない。

話はさておき本当にそんな価格でオイラのおちんちんがズルムケ巨大鉄腕肉棒になるのだろうか、そんな期待と不安を胸にクリニックの入ったビルに潜入した。

クリニックは名古屋駅すぐ近くのビルの中にあった。どうやらこのビルのテナントほとんどが整形、脱毛、ダイエットなど「美」に関する施設で埋め尽くされているようだ。ことごとく人間の綺麗になりたいかっこよくなりたいという一つ間違えれば優生論にも繋がりかねない人間の欲望の強さに驚かされる。

そしてライター自身もその欲望には逆らえないのだなと自分も周りと同じ人間であることを再認識させられたところでいざクリニックにへと足を踏み入れた。


クリニックの内装はグレーと白の2色でモダンな雰囲気である受付は外からは見えず一つ角を曲がったところに30歳くらいのお兄さんが座っていたので予約時間と氏名を名乗ると一旦証明写真機のような部屋に通された。廊下とカーテンで仕切られていて他の患者と接触は極力しないようにしているようだ。

予約時間の10分前程度に到着するように言われていたがはやる気持ちを抑えられず15分ほど前に到着したため5分ほどこの部屋で待たされたのだと思う。

5分後先ほどの受付のお兄さんがお部屋の準備ができたとのことなので個室に移った。

部屋には机と椅子、机の上にはiPadと院長の著書があり受付のお兄さんから4枚の紙を渡された。紙の内容は個人情報収集に対する同意書や現在自身が抱えているおちんちんへの悩みなどのチェックシートなどがあった。紙を書きながら少し待っているとカウンセラーの方が入ってきた。


カウンセラーの方はお笑い芸人のレインボー ジャンボたかおさんからお笑いを抜いたような感じだ。爽やかに挨拶を済ませて先ほど記入した紙を確認し、早速今回の治療のカウンセリングを始めていく。

オイラのおちんちんへの悩みは仮性包茎で通常時は完全に皮がかぶっている事そして性行為時にも皮がピストン運動の際、鬼頭を覆ってしまいカリと相手との摩擦が100パーセント感じられていない事である。

性行為時、前後運動をするにあたって前に行くときはいいが後ろに下がる時に自分の皮がおちんちんを覆ってしまうのは何だか皮オナニーと一緒なのではないのだろうか、そんな事を全て正直に話した。結局ここにいるカウンセラーの方は包茎手術のプロでありおちんちんの話を聞くなんて屁でもないだろうから恥ずかしくはなくむしろしっかりと今感じている事を素直に伝える事が肝心だと思う。

洗いざらい自分のおちんちんへの熱い思いをお兄さんへぶつけ、いざ医師との面談に入る。


先ほどの部屋から医師の待つ部屋へ移動しそこには綺麗な病院のベットやパソコンなどがあり綺麗な病院といった感じだろうか、先生は男性で眼鏡、マスクをしていて真面目そうな40歳くらいの方だろうか、先生から横になってズボンとパンツを膝くらいまで下ろして下さいと言われパンツもですか?と聞くと、はいと淡白な返事が返ってきた。まぁ今からおちんちんを観るのだからそりゃそうだ。さてカウンセラーのお兄さんと先生の前でズボンとパンツを下ろすと緊張しているのかオイラのおちんちんはとってもしょんぼりしていた。

ほぼキンタマが3つあるような状態である。初めましての男性2人の前でおちんちんを出すときはきっとみなこんな感じになるんだろうと自分を励ましながら天井に目をやると早速検診が始まった。

先生は躊躇なくおちんちんをつかみ、剥き、淡々と長さ太さその他の症状をカウンセラーに伝えていく。何を伝えているかはわからなかったが一番最初の「長さ90」だけは聞き取れた。オイラのおちんちんの平常時は9cmとなる。

何だかとても小さい気がするし実際、他人から9cmという事実を突きつけられると少し悲しい気持ちになりそのあとはよく覚えていない。天井を見上げていると先生からそれではおちんちんの状態を一緒に確認して欲しいとの事なので足を伸ばしたまま体を起こしオイラと医師とカウンセラーの3人でオイラのおちんちんを観察するターンに入った。


医師の先生は相変わらず躊躇なくおちんちんを握り、剥き、皮が余っている事をしっかりオイラに突きつけて来る。男3人でオイラのおちんちんを見つめながら「皮がこのくらい余っていますね。」「そうですね、へへ」など会話をしているこの部屋はこの世でトップクラスに滑稽である。

そして診断中に先生にチラッと言われたのは切らない包茎手術というのは皮を剥いた状態でおちんちんの根本の方で皮を纏めて縫うことによって通常時、勃起時ともに剥けている状態にするという事らしい。

だがオイラのおちんちんの場合、剥いた時の皮がかなり長めにあるようで纏めても仕上がりが不自然になる事、またその縫った糸は長くても半年、短いと2ヶ月ほどで切れてしまうというのだ。そのため先生はこの余った皮は切ってしまった方が良いとの事だった。オイラは思った切らない包茎手術9,800円なら切る包茎手術はいくらなんだろう、、、

そんな中先生の診断が終わり、先ほどのカウンセリングを受けた部屋にお兄さんと戻ると早速治療への説明が始まった。今までオイラは病院は行った事があるが保険適用外の治療をするのは歯医者を除くと初めてであり正直いくらかかるんだろうかとても不安になってきた。何せこちらは動画サイトの怪しい広告で日帰り切らない包茎手術9,800円の知識しかないからである。


まず初めにされたのは自分のおちんちんの細かな診断とそれに対してできるアプローチがあるがいくつかということでまずはオイラのおちんちんはそんなに小さくないですよとの事でオイラの自尊心を回復させつつ竿と亀頭の大きさがほぼ同じなのでメリハリがないおちんちんだという事。そしてやはりあの皮の余り方だと切る包茎手術の方が良い。なぜなら長くても半年しかもたない手術よりも切る包茎手術の方が効果も高いし何よりも一生ものなので切る方で進めますねとの事だった。

この時点でオイラの切らない包茎手術9,800円の知識は何の意味もない事が確定した。


そしていよいよ切る包茎手術の説明が始まった。

切る包茎手術にも種類がいくつかあり、iPadでたくさんの術後のおちんちんの写真を見せられた。どうも他人のおちんちんはグロい。なにせ術後なので縫われていたり注射の跡があったりなんだか逃げ出したくなってきた。

切る包茎手術には介護のために剥けた状態にしておちんちんを清潔に保つのが目的の安いプランから、手術をした事が他人にはわからないくらい綺麗に仕上げた上で亀頭にヒアルロン酸を注射しメリハリのあるおちんちんにするものまで5〜6種類の選択肢があった。

カウンセラーのお兄さんの話を聞いてる限りもちろん全ての選択肢からどの手術をするかは選べると思うが、正直一番上の120点仕上げの一番上の手術、もしくは100点仕上げの二番目の手術しか選ばせる予定は無さそうだ。

さて、この時点でどの手術がどのくらいの価格になるかはまだ説明がない。


印象的だったのはここから東京上野クリニックの料金表を見せられた事だった。お兄さんは包茎手術の一番有名なクリニックの東京上野クリニックはまず最初に糸の種類から決めるとの事だった。気になる皆さんは一度東京上野クリニックの料金表を見てみると良い。誰でも公式サイトにて料金表が見れるようになっている。糸の種類は2つありナイロンの抜糸がいる(79,200円)タイプと、術後身体に吸収される抜糸のいらないタイプ(110,000円)があるが、お兄さん曰く抜歯するのにも30,000円ほどかかるらしくほとんどみな抜糸のいらないタイプを選ぶ事、そしてこれはまだ糸を選んだだけでここから術式、おちんちんにあるぶつぶつを取るオプション、亀頭を大きくするオプションなどを選んでいくと大体180万円ほどになるらしい。オイラは悟った、9,800円の広告に釣られてやってきたオイラは百点満点のカモだと。


そしてここからお兄さんからはオイラのおちんちんをどのようにしていきたいかの「理想」を聞かれていく。もちろんおちんちんを長くできるなら長くしたいし亀頭を大きくしたいかと聞かれたら大きくしたい。なにせ今聞かれているのは、理想なのだから。正直理想を叶えるためにはお金がかかるのは分かっているしオプションを増やせばその分見積もりに載る数字が大きくなることはわかっている。そうこうしている間に質問の内容はおちんちんから、「月々のお支払いはどのくらいのまで頑張れますかね〜」に変わっていった。ちなみにまだオイラは支払い総額がわかっていない。ローンなど組む気は微塵もないが窓もない無機質な部屋で大人が2人きりで話していると露骨に話を変えることもできないし「まぁ月々2万円ほどですかねぇ」などとつい思ってもいない事が口から出てくるというか出さざるを得ない。

そしてここからやっと今からオイラがローンを組まなければ支払えない切る包茎手術の全容が見えてきた。


まず120点の一番上の手術は約50万円そして100点の手術は約40万円、亀頭を大きくするためにはヒアルロン酸を3ccから4ccほど入れる必要があるとの事、そしてこのヒアルロン酸は1ccあたり15万円、オイラは今までこの世で体積に対して価格が1番高いものはダイヤモンドだと思っていたが違った、おちんちんに入れるヒアルロン酸である。

何はともあれ100点仕上がりの手術とヒアルロン酸3ccの組み合わせで85万円との事だった。何とびっくり当初の予算の85倍である!だがしかしお兄さんは救いの手を差し伸べてくれた、「今日契約をしていただければヒアルロン酸を0.5ccプレゼントします」との事だった。いきなり7万5千円の割引だ、これはでかい。ここでiPadをスクロールしてオレンジ色のボタンをタップすればいよいよ契約成立である。


もちろんおちんちんは大きくしたいが85万円なんて払えるわけもない。こちとらほぼニートなのだから。ここからは防御姿勢だったこちら側が攻撃するターンである。単刀直入にこれは今日契約するしかないって事ですか?と聞いてみた。お兄さんはもちろん今日契約する必要はないと言ったらものの今日契約していただければ0.5ccの割引がありますよ、そして一度院長に相談してくるので少し待ってていただけますかと言い、部屋を出て行った。すかさずオイラは「契約 断り方」でGoogle検索をした。

数分後お兄さんが帰ってきて「院長と相談した結果2ccまでプレゼントできます」との事だったなんとまぁオイラのためだけに院長と電話までしてくれて30万円の割引を勝ち取ってくるなんてなんて優秀なカウンセラーなんだと驚愕すると共に院長は毎日何本の電話に出ているんだろうと不思議な気持ちになる。


何はともあれ85万円だった見積もりが一気に55万円まで下がった。そして事務手数料の6万円がかかるので合計は61万円まで下がった。

そして二年半30回払いの月々約2万円ほどのローンが完成した。

ここまで親身になっておちんちんの悩みを聞いてくれたお兄さんには感謝しかないがない袖は振れないので丁重に断らせていただく。

まずはやはり金額が大きく、二年半のローンは今ここでは決められないので一旦考えさせていただいてもいいですか?と伝えたところ快諾してくれた。ただ最後にお兄さんはおちんちんは一生物である事、悩んでいる事は早めに解決するに限る事、独身の時でないと手術は受けにくい(男性器の悩みは男性にしかわからずそこにこれほどのお金を出す価値を女性にはわかりずらいため)などたくさんの想いをぶつけてくれた。

本当に言っていることは納得できることばかりだった。ただこちらの予算を大きくオーバーしていること以外は。


最後に

今回関わってくれた人全てには感謝しかない。

躊躇なくおちんちんを握って剥いてくれて診断をくれた先生、そして何より親切丁寧にオイラのおちんちんの悩みと真正面から向き合ってくれたお兄さん。

本当にありがとう。

そしてこのレポを読んでくれているおちんちんに悩みを抱えた君へ、君にはぜひ9万8千円では無く85万円を握りしめてこのクリニックに来て欲しい。本当におちんちんの悩みはなかなか他人に話せるものではないし解決するにはそれなりのコストはかかるがきっとそのコストに見合った成果を得られるはずだ。

君の悩みを解決する一つのアイデアくらいにこの記事がなれば幸いです。