母の体に触れられなかった私の介護 | 身体の声を聴きながら

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私は母の体に触れなかった。

 

触ろうとすると身の毛がよだつ!

 

でも介護し始めて4年半

 

必要最小限のことをしてきた。

 

やっとなぜ触れられないかわかった。

 

母が私に触らせかった。

 

最初は夜寝るときにおっぱいを触ろうとしたらしい。

 

それが嫌だった母は私に耳を触るように教えた。

 

最初は母の耳

 

でも母が寝られないから自分の耳を触るように言ったらしい。

 

それ以降

 

母は私に体を触らせなかった。

 

覚えているのは

 

手をつなごうとしたら

 

「お母さんは手が冷たいから。」と断られたこと。

 

抱きしめてもらった最後の記憶は8歳

 

なぜ最後と覚えているのか。

 

多分、もう大きいんだからなしね、と言われたから。

 

触ってはいけないは触れないになった。

 

母が夜中に叫ぶようになって言葉がでなくなったとき

 

認知症にはボディタッチがいいと耳にして

 

意を決して母の体を擦った。

 

何かを乗り越えた私は、自分を菩薩に思った。

 

それから毎日母の体を擦った。

 

今では夜私が行くと期待しているのが伝わってくる。

 

そして、私がベッドサイドにずっといるよう要求しているような声を出すので

 

試しにサイドテーブルで晩酌しながらパソコン仕事をしていると

 

すやすや眠るようになった。

 

ベッドサイドにいるようになってから1週間

 

母は片言だけど言葉を取り戻した。