先日、東京・汐留の「アドミュージアム東京」に行ってきました。

 

アドといっても「うっせえわ」や「新時代」などでおなじみの方ではなく、広告(アドバタイジング)の歴史を展示・紹介する博物館で、入場無料でした。

 

主に江戸時代から現代にいたるまでの広告の形(店ののれんや飾り)、ポスターデザインの移り変わり、戦時中の大本営からの広告、戦後普及したテレビCMの放映などなど、日本の広告業界の歩みを勉強することができました。

 

面白いなと思ったのは、江戸時代の時点で今の広告の原型がある程度出来上がっていたということです。

訴求するものは時代によって違いますが、江戸時代に出来上がった形をベースに、時代に合わせて発展してきました。

例えば紙看板(ポスター)であれば、文字メインだったのがだんだんモデルさんの割合が大きくなってきて、英語が登場して、世相に訴えるタイプのものが出てきて…といった具合。

店の看板は、商品の形(鍵とか筆とか)をそのまま木製看板にしたものから、屋号を書き加えたものへ移り、ガラス素材やブリキ素材のものが出てきたりと、時系列で紹介されているので、非常にわかりやすかったです。

 

個人的に一番好きだったのは、大相撲の番付のように各業界での番付(億万長者番付や高額納税者番付)のフォーマットが、江戸時代から全く変わってないこと。

江戸時代の番付にも「観光地」「名産品」「各地の富豪」などいろいろなカテゴリがありましたが、そのどれもが、今の時代に自分たちが見ている「〇〇番付」の書き方とほぼ一緒。

東西に分かれ、勧進帳もいて、「同」の略字まで一緒。

日本人が順位付けが好きなのはよく言われますが、この番付のフォーマットが数百年変わってないことも注目に値すると思います。