コムちゃんが宝塚を卒業した2006年12月24日の千秋楽。『タランテラ!』のフィナーレの大階段で、コムちゃんからミズへ受け継がれたと感じさせる瞬間がありました。ご存じの方も多いと思いますが、ショーの最後の場面でステージを去っていくコムちゃんが、すれ違いざまにポンッとミズの肩を叩いたんです。ミズに対しての「後は任せたよ」って合図でもあり、「これからはミズが引き継いでくれます、ミズをよろしく」という客席への表明でもあり・・・百の言葉を並べるよりもずっと深く胸に刻み込まれたワンシーンだったように思います。
コムちゃんは大劇場の千秋楽でも同じことをしていました。それをスカステの千秋楽映像で初めて見た時は、コムちゃんが退団してしまう切なさと宝塚の絆の美しさに感動して泣きました。
そして、東京の大千秋楽。幸運にも、劇場で見送ることができた私は、また同じことをしてくれるのかな・・・と期待しながら、階段を上っていくコムちゃんの後姿を凝視していたのを今でもよく覚えています。
あれから3年8ヶ月。ミズが宝塚を飛び立ってしまう日も刻々と迫っています。なんとなくメランコリックになって、あの時のコムちゃんとミズをもう一度見てみようと思い立ちました。そして、二人の何気ない儀式の時に歌っていたのが音月桂ちゃんだったことに気づきました(忘れていたわけではないんですが、強く意識していなかったのです)。一瞬、泣いてしまうんじゃないかと思ったくらい、心を込めて歌ってくれたのがとても嬉しかったことも思い出しました。まもなくミズからバトンを受け取るキム。『タランテラ!』のフィナーレは、雪組の歴史を凝縮したような場面になったなあと、再び感無量に・・・。