皆様、少なくともブログでは初めまして。マーチャオ天王寺店で今年の7月より勤務させて

いただいております、新人アルバイトの塩崎と申します。

 

普段は学習塾を経営しておりまして、基本的には本職がお休みの週末を中心に勤務してお

ります。麻雀に関してはまだまだ下手の横好きといった程度でして、当然ながら雀荘店員と

しては青二才の若輩者(じゃくはいもの)ではございますが、一流ホテルでのアルバイトで磨いた腰の低さと

丁寧な接客にはありがたくも幾許(いくばく)かの定評をいただいているように自負しております。

 

自分の強みを生かした接客で少しでも多くのお客様に快適に麻雀を楽しんでいただけるよ

う業務に精励(せいれい)して参りますので、皆様、何卒よろしくお願い致します。

 

これで終わってしまうと何とも味気ないように思いますので、ほんの少しだけ何かお話を

させていただこうと思ったのですが、何がいいかと考えておりますと、どうも中々いい案が

浮かんできません。自己紹介というのもどこかナルシスティックな印象がございますし、麻

雀について語れるほどの経験も知識もありませんので⋯。はてこれは困りました。困っ

たといってもやはりここまで書いて引き返すわけには参りませんし、一度するといったの

だからやはりしないわけにはいきません。

 

かの文豪、夏目漱石も「着想を紙に落とさずとも琴鏘(こうそう)の音は胸裏起る。丹青(たんせい)は画架に向かっ

て塗抹(とまつ)せんでも五彩の絢爛(けんらん)は自から心眼に写る」と言っておりますから、私も「草枕』に倣

って、霊台方寸のカメラに澆季溷濁(ぎょうきこんだく)の俗界を清くうららかに収め得ようかなと思う次第で

ございます。

 

そう徒然なるままに書いておりますと、一ついい案が思い浮かびました。いま。まるであが

りの形が全く見えない配牌からひたすらに字牌をきっていたらいつの間にか跳満聴牌が出

来上がっていたような心持でございます。

 

というわけでなんてことはないのですが、この二週間働かせていただいたうえでのマーチ

ャオ天王寺店の感想を下に記させていただきたいと思います。

 

列挙しようと思えば、イケメンが多いこと、島田店長のあらゆる分野への造詣の深さなど、

驚嘆させられた点は枚挙に遑がないのですが、一言でいうと、とにかく活気がある。それが、

私が抱いた第一かつ最大の印象です。私もプライベートで雀荘を訪れたり、実はお手伝い程

度でとある場末の雀荘で働いたりしたことがあるのですが、どうにも陰鬱といいますか閉

鎖的といいますか、そんな印象を感じざるを得ないことが多々ございました。当然ながら接

客のレベルにも、「まぁそれを求めるような場所じゃないしな」と思えばそれまでなのです

が、特段いい印象を持ったという経験はございませんでした。

 

しかし当店は全く違います。店長をはじめとしたブロの方々、社員・アルバイトの方々が一

様に明るく、熱心に業務ならびに麻雀という競技に向き合っていらっしゃいます。業務に関

しても、私の何気ない動作や行動に対して改善点を提示していただけます。そのたびに、ス

タッフの皆さんは私が考えてもいなかったような意図や細部への気配りを一つ一つの所作

や業務に持っていらっしゃるのだと思い知らされ、勤務開始後の二週間はまさに感服しっ

ぱなしでした。

 

私は生来的に愚鈍な人間ではございますが、Kほどではないにしても向上心の強い人間で

ございます(はい、お察しの通り夏目漱石の大ファンなもので⋯。

 

たとえアルバイトであろうと、どうせ働くのであればどんな仕事でもやりがいを持ちたい

ですし、少しでも皆様の役に立ちたい、ひいては自分の人間的成長につなげて参りたいとい

うのが私の信念です。かのポール・ラングランは1965年パリで開かれた成人教育推進国際

委員会に於いて、のちにユネスコが打ち出すことになる「生涯教育」という理念の基礎とな

る提案をいたしましたが、私もこの生涯教育ならびに全人的発達という概念に満腔(まんこう)の敬意

を抱いております。

 

そんな私にとっては、マーチャオ天王寺店はまさにぴったりの勤務先ではないかと、若輩者

が語るには大変不遜に聞こえるかもしれませんが、そう感じております。

 

ここまで大言壮語しておいて早々に蒸発しようものなら目も当てられませんね。頑張りま

す。自分にプレッシャーをかけるという意味でも、今回はこのような、スタッフが自分の店

をとことん持ち上げるというよくわからないブログになってしまいましたが、そこは新参

者の戯言ということで、何卒ご容赦いただければ幸いのことと存じております。

                                          

                                   著者 塩崎   編集、訂正 徳山