「どうしてお前は生きる?生き続ける?」
「…変なこと聞くな……うん、」

 考えを巡らせながら水月は紅茶を飲み干した。

「あー…生きていられるから、かな。タイミングが掴めねぇんだよ死ぬ」

 その言葉を聞いた早乙女の目は少し輝いたような気がする。

「ならば俺がお前を殺してやる」

 両手で優しく頬を包み込んだと思ったらその手をそのまま首に持って行き力を込め始める。

「やーなこった。お前にだけは殺されたくねぇ」

 のらりくらりと言葉から、手から、そして早乙女自身から離れていく。

「お前は精々、死に希望を見いだしときな」