伏 贋作・里見八犬伝
桜庭一樹
文春文庫
祖父が亡くなり、江戸の兄を頼って山を下りてきた漁師の浜路。
可愛い少女ながらに一流の漁師の鼻と、鉄砲を振り回す姿は勇ましく。
しかし、江戸には山にはいなかった奇妙な獲物がいた。
その名は伏。
浜路と伏が江戸の町で出会った時、物語は始まった…
里見八犬伝という話をご存じであろうか。伏姫と、8人の犬士の物語。割と有名な話だと思うが、こちらの『伏』には、贋作、とついている。
どういうことだろうか?
その謎は、話の中で語られる。
その意味こそがこの話の大きな鍵なのだ。
山から下りてきたばかりの漁師の娘、浜路は、可愛い容姿に反して鉄砲を振り回す勇ましい、でも愛嬌を持ち合わせた女の子。
そしてその浜路の兄で頼り無いけど頼れる兄。
二人一癖二くせもある脇役達が織りなすストーリーは、わくわくはらはら、そしてどこか人情あふれる江戸の町で繰り広げられるちょっと切ないドタバタ話。
でも、気がつくとあっという間に引き込まれています。
里見八犬伝を知っている人も知らない人も、もう一つの里見八犬伝として楽しめるのではないでしょうか。
カラスの親指
道尾秀介
講談社文庫
カラスとは、詐欺師の事。
この小説の主人公は過去に紆余曲折があり、現在は詐欺師をしているタケさん。
そして数奇な運命で出会った仲間達。
彼らが一丸となって、起死回生の大博打を仕掛ける!
彼らはそれぞれに、色々な過去を背負っていた。
だからといって、詐欺が許されるのかといえば、もちろんそんなことは無いし、努力をすれば必ず報われるのかといえば、これも違う。
どこか、理不尽さや虚しさを抱えながら物語は進み、そして彼らは己の道を見つける。
詐欺の手口にはらはらさせられながら、いつの間にか引き込まれ、騙され、惑わされる。
そんな一冊です。
詐欺を知って、詐欺にあわないようになれる、かも?
道尾秀介
講談社文庫
カラスとは、詐欺師の事。
この小説の主人公は過去に紆余曲折があり、現在は詐欺師をしているタケさん。
そして数奇な運命で出会った仲間達。
彼らが一丸となって、起死回生の大博打を仕掛ける!
彼らはそれぞれに、色々な過去を背負っていた。
だからといって、詐欺が許されるのかといえば、もちろんそんなことは無いし、努力をすれば必ず報われるのかといえば、これも違う。
どこか、理不尽さや虚しさを抱えながら物語は進み、そして彼らは己の道を見つける。
詐欺の手口にはらはらさせられながら、いつの間にか引き込まれ、騙され、惑わされる。
そんな一冊です。
詐欺を知って、詐欺にあわないようになれる、かも?
パイの物語 上・下
ヤン・マーテル (訳:唐沢則幸)
竹書房文庫
ひょんな事から、救命ボートにでトラと一緒に漂流する事になった主人公のパイ。
何故漂流する事になったのか、何故トラがいたのか、そして、何故彼は生き延びたのか。
2013年に映画化され、テレビCMで興味を持ったのが出会いでした。
興味を持って本を手にとってみたのですが、漂流に至るまでが長い。
上巻の3分の2は、パイ少年の生い立ち、動物園の話、宗教観の話。
もちろん、この後の漂流とまったく関係がないわけではないのですが、わくわくする漂流生活にたどり着く前に遭難してしまいそう。
そんな前置きを乗り越えてやってくる冒険の日々。
といっても夢や希望に満ち溢れたものではなく、生き残るための壮絶な戦いの日々。
そして謎の島の登場。
自分がその場に居合わせたらどうするのだろう、これが自分の事だったら…
そう思うと普段何気なく飲んでいる真水のいっぱいが、どれほど貴重なものなのか、ちょっと考えさせられてしまいました。
小説として読む分には面白いですが、自分は決して、この冒険には足を踏み入れたくないな、と思いました。
ヤン・マーテル (訳:唐沢則幸)
竹書房文庫
ひょんな事から、救命ボートにでトラと一緒に漂流する事になった主人公のパイ。
何故漂流する事になったのか、何故トラがいたのか、そして、何故彼は生き延びたのか。
2013年に映画化され、テレビCMで興味を持ったのが出会いでした。
興味を持って本を手にとってみたのですが、漂流に至るまでが長い。
上巻の3分の2は、パイ少年の生い立ち、動物園の話、宗教観の話。
もちろん、この後の漂流とまったく関係がないわけではないのですが、わくわくする漂流生活にたどり着く前に遭難してしまいそう。
そんな前置きを乗り越えてやってくる冒険の日々。
といっても夢や希望に満ち溢れたものではなく、生き残るための壮絶な戦いの日々。
そして謎の島の登場。
自分がその場に居合わせたらどうするのだろう、これが自分の事だったら…
そう思うと普段何気なく飲んでいる真水のいっぱいが、どれほど貴重なものなのか、ちょっと考えさせられてしまいました。
小説として読む分には面白いですが、自分は決して、この冒険には足を踏み入れたくないな、と思いました。
万能鑑定士Qの短編集Ⅱ
松岡圭祐
角川文庫
万能鑑定士Qの短編集Ⅰが、とある骨董品店を中心としたお話だったのに対して、こちらは主人公を中心とした人間関係の中でのお話が中心。
主人公の周りに集まる個性豊かな、でもそれぞれに一癖ある面々と主人公がどうかかわっていくのか。
そして豊富な雑学知識を使って、どう謎を解いていくのか。
Ⅰに登場した骨董品店の面々が気に入っていた人はちょっと物足りないかもしれませんが、Ⅰに引き続き、雑学要素が豊富で、かつ人が死なない、安心して読めるミステリーになっていると思います。
そして、主人公以外の更生的な面々も、素敵な見せ場を作ってくれています。
短編集なので、電車の行き帰り等にちょっと読めるのも、魅力ですね。
松岡圭祐
角川文庫
万能鑑定士Qの短編集Ⅰが、とある骨董品店を中心としたお話だったのに対して、こちらは主人公を中心とした人間関係の中でのお話が中心。
主人公の周りに集まる個性豊かな、でもそれぞれに一癖ある面々と主人公がどうかかわっていくのか。
そして豊富な雑学知識を使って、どう謎を解いていくのか。
Ⅰに登場した骨董品店の面々が気に入っていた人はちょっと物足りないかもしれませんが、Ⅰに引き続き、雑学要素が豊富で、かつ人が死なない、安心して読めるミステリーになっていると思います。
そして、主人公以外の更生的な面々も、素敵な見せ場を作ってくれています。
短編集なので、電車の行き帰り等にちょっと読めるのも、魅力ですね。
万能鑑定士Qの短編集Ⅰ
松岡圭祐
角川文庫
お店に持ち込まれる鑑定品と、その鑑定品をめぐって起きる事件。
それらを鮮やかに解き明かしていく万能鑑定士の主人公…本当に万能です。
どれだけの情報がそこに詰まっているのか、何が出てくるのか、そこから
何が導きだされるのか、本当にわくわくしながら読めるミステリーです。
物にはそれぞれの価値があり、その価値がどんな理由から生まれるのか。
その価値を巡って何が起きるのか。
雑学好きには、たぶんたまりません。
小説の中で紹介されている雑学自体もとても面白いのですが、
その「物」に対する情報を知ってみると、又その「物」自体に、
興味がわいてきます。
思うに、雑学は、実際にその知識が使用される事は通常あまり無いからこそ雑学
なのでしょうが、その知識がこの小説のように、何かの糸口になったら…、
そう思うと、もっともっと色々な雑学を知りたくなります。
主人公と同じだけの知識を持って世の中を見たら、今とは違った
世界が見えてきそうな…。
松岡圭祐
角川文庫
お店に持ち込まれる鑑定品と、その鑑定品をめぐって起きる事件。
それらを鮮やかに解き明かしていく万能鑑定士の主人公…本当に万能です。
どれだけの情報がそこに詰まっているのか、何が出てくるのか、そこから
何が導きだされるのか、本当にわくわくしながら読めるミステリーです。
物にはそれぞれの価値があり、その価値がどんな理由から生まれるのか。
その価値を巡って何が起きるのか。
雑学好きには、たぶんたまりません。
小説の中で紹介されている雑学自体もとても面白いのですが、
その「物」に対する情報を知ってみると、又その「物」自体に、
興味がわいてきます。
思うに、雑学は、実際にその知識が使用される事は通常あまり無いからこそ雑学
なのでしょうが、その知識がこの小説のように、何かの糸口になったら…、
そう思うと、もっともっと色々な雑学を知りたくなります。
主人公と同じだけの知識を持って世の中を見たら、今とは違った
世界が見えてきそうな…。