心には、心のアクセルと心のブレーキが必要である。
心のブレーキばかりを教えていると自己肯定感が育たず、意欲が育たない。逆に、心のアクセルだけを教えていると暴走してしまい自己中心的になる。ブレーキがなくてアクセルばかりを踏んでいると暴走してしまうのである。
 目の前の自分のおやつは食べてもいいが、友達の分まで食べることがないように自分でブレーキを掛ける必要がある。目の前の邪魔な人を押し倒して我先に行くのではなく、順番を待てる力を付ける必要がある。これらは心のブレーキである。
 自主性や主体性、意欲はとても大切な心のアクセルなので間違ってはいないが、アクセルだけを教えて、ブレーキのかけ方を教えないのは暴走を招くのではないか。壁にぶつかって自ら壁を体感して、ブレーキの必要を知るのである。乗り越えるための壁を作ってあげなければ、ブレーキのかけ方を教えていないことになる。個々の発達段階にあった適度な壁を作ってあげて、自らの力で乗り越えられるように支援しようではないか。
 4歳の自制心ができるまでは、3歳なりの自制心の基礎の力を付けよう。2歳児でも我慢することはある。大人でも我慢できない人はいる。心のアクセルと心のブレーキを教えていこう。自己肯定感を育てながら自制心の基礎を育てていこう。心のアクセルと心のブレーキの両方をバランスよく教えていこう。