東京行きの電車に乗るため、車でJR三島駅へ向かった。

 三島の慣習なのか、一日分の駐車料金は入庫から24時間という計算ではなく、最新電車までと定めている。有人の駐車場が多く現存しているので、終電が行ってしまうと車庫を閉鎖するからだろう。

 かといって、最近増えたコインパーキングでは、車椅子での乗り降りに不自由で、駅に近いからとか駐車料金が安いからという理由だけで積極的に利用する気になれない。そう考えれば、一泊の割増料金を加えても、有人駐車場を利用したくなる。

「明日戻りますけど」
「何時頃?」
「午前中には戻ります」
「おぅ、好きなところに止めな」
 コトブキパーキングの初老の管理人は、久々に訪ねてきた甥でもあしらうように気さくだった。人見知りのさみしがり屋、さみしがり屋の一人好きを称するオレにしたら、ちょうどいい距離感だ。

 それに比べて、JRのホスピタリティは、なぜ平成も30年に差し掛かろうというこの時代になっても、センスの欠片もないのだろう。

 つづく。