こんな状態では消費者は何を基準に判断できるのでしょう?
かっぱちゃんさんから相談を受けてから設計図と見積書を送ってもらいました。 それについて書いた記事がこれです。
良い石材店の条件が全く正反対に・・・
かっぱちゃんさんからいただいたメールに私が返信したメールを公開します。(一部伏字にします)
>のところはいただいたメールの原文です。
A社について
>この方は○○の○○ということで、私達夫婦は友達を信用していたので、このかたに頼むことをはじめから、きめていました。
>しかし、あまりにも高いので躊躇し、他からも見積もりをとることにしました。
石材店が紹介を有難がるのは「値引き」しなくていいからです。
本来なら紹介なら安くして当たり前ですが、競合したら価格が下がるので、値引きしないでも契約をとれる紹介は価格が高くなります。
>あとで、考えると、ぎりぎりに提案して、他社に見積もりをとると3回忌にまにあわないようにしたのではないかとおもいます。
誠意が感じられませんね。
>石の量とかから、かんがえると、それほど、ぼったくってはいなかったのでしょうか。りっぱそうなお墓だし、石も厚そうだし?私にはどれが適正価格かわかりません。
この見積書は酷いですね。
据え付け・基礎工事で100万円とは・・・呆れてものが言えません。
基礎工事は15万円が妥当です。
施工も15万円でいいです。
墓石(14才)+本体(43才)+基礎+諸経費=1982410円
唯一褒められるのは切数(才数)が書いてあったことです。
お墓の設計に関してはあまりよくないですね。
なぜ敷地いっぱいに外柵・舞台をまわさないのでしょう?
B社
お墓本体が小さすぎる
参拝部の貼り石が薄い
納骨室の奥行きが狭い
敷地全体にしてない
寸法が完全ではない・・・正確な才数がだせない
お墓本体=6.44才
正確に才数が出せません。
それに各部を少しずつ石を削って、削って、という感じで良い設計図ではありません。
竿石の厚さが160cmとは考えられないですね。
最低でも300cm(1尺)は欲しいです。
価格を安くするために納骨室の奥行きが少なすぎます。
(石材店は石の量を減らしながら価格を落とそうとしてます、その努力は認めますが)
また見積は大幅値引きがあってお得感を訴えたいのだと思いますが
見積に書いてある施工費35万は高すぎます、通常は15万円なんですが
それとてお墓の価格に入っているのが通常で、素人を丸め込もうとしてるような見積書です
C社
この設計図は寸法は入っていませんが一番良い設計図です。
正直、A社とB社は切ってしまっていいでしょう。
C社に詳しく寸法をいれてもらってください。
墓前置灯篭の下に小物入れがあるので掃除用のタオルなどをいれておけます。
納骨室側面の石の薄さがきになります。3~4寸あればいいのですが・・・
お墓本体で竿石の厚さが1尺であれば合格をつけられます。
A社は論外、B社は石を削っており印象が悪いです。
C社を現段階で第一候補にするといいでしょう。
ただし条件が合って、設計図に詳しく寸法をいれることです。
>Cの基礎の1番下の石が2枚にわかれているにで、交渉したら、1枚にしてくれると言ったが厚さが3センチぐらいと言ってて、今日宮崎様の記事をみて、これでは薄く、将来割れるのではないかと考えて、不安になった。
切れてる箇所は全く問題のない箇所です。
分割でいいので納骨室の部分だけは3寸~4寸にしてもらってください。
前の部分は薄くてかまいません。
それでも5センチは欲しいです。
ボンド工法は出来るかどうか聞いてみてください。
ただやったことがないなら不安なので、ほかの石材店も探してみてください。
セメントは絶対にダメです。
A&B社はぜんぜんダメなので候補から外しましょう。
またほかの石材店を探しましょう。
ご主人のためですから、諦めないで良いお墓を建てましょうね。
私はかっぱちゃんさんから相談されて、メールで設計図と見積書を送っていただき、それを見た時点でC社を推薦しています。
A社は知り合いから紹介された石材店ということですが、その後このようなメールをいただきました。
あまりにも高いので躊躇し、他からも見積もりをとることにしました。
○月○日の○回忌にそなえ、6月の初めに墓地をみてもらっていたのに、見積もりをなかなかくれず、催促したら、今日れんらくするつもりでした。と言って持ってきたのが7月○日。最初の見積もりは300万を超えていました。これは、2回目のです。最初のは持ち帰ってしまいました。
あとで、考えると、ぎりぎりに提案して、他社に見積もりをとると○回忌にまにあわないようにしたのではないかとおもいます。
他社の見積もりをとりたいというと、「○回忌にまにあいませんよ!」とすごまれました。
まにあわなくてもいいというと、では石をかえて200まんぐらいで見積もりをかきなおします。といっていましたが、他からも見積もりをとりたい。といった時点で一切の連絡はなくなりました。
A社だけにきめていたから、高いものをすすめてきたんだ。と息子たちに言われ、他で見積もりをとると、値段が全然ちがってびっくりしました。
もうアウト!でしょ。
法要に間に合わなくなるよと脅される始末です。
知り合いからの紹介だから注文は取れると思ってラクになってたんでしょうねえ。
私の返信メールがこれです。
こんにちは。
今回○○様から見せてもらった3社の見積書なんですが、私の考えが根本から覆るほどの衝撃がありました。
A社なんですが一番キチっとした見積書と設計図だったんですが、一番のボッタクリでした。
原因は単独見積もりと、「○○の○○」ですね。
ただ単純に才単価は安いのです。
しかし基礎と施工費などが高すぎました。
基礎工事(価格は高いですが)以外のものはお墓本体にぶっこみしてるのがほとんどの石材店です。
なぜこういう見積書を出したのか理解できません。
誰だって割高だと思うような見積の出し方です。
才単価を安く設定して施工費をあとから値引くつもりだったのでしょうか?
それしか理由は考えられず、そのことが結果的にアダとなってしまいました。
B社は一言で言うならば「せこい!」
多くを語らなくてもいいかと思います。
C社なんですが、この見積書が今まで私が言ってきた「最悪の石材店」なのです。
高いのか安いのか分からない。
大幅値引きで安く見せかけてる。
設計図に寸法は入っていない。
普通の人ならこの時点でB社に決めているでしょう。
しかし設計図はC社が一番いいのです、寸法が入ってなくても私たちのような石材のプロなら判断できます。
B社の設計図が一番嫌いなタイプです、説明はすでにしましたので省略します。
普通ならC社は見積を比較した段階で最初に外すタイプなんですが、いかんせんA社&B社が良くありません。
そして私が3社の中で「交渉の余地がある」と判断したC社は今まで私がダメと判断してきた典型的なタイプの石材店なので
す。
今回の件はかなり勉強になりました。
なので特定されないように分からないように記事を書いてみたいと思います。
もし気に入らなければ即座に削除いたします。
日本各地、多くの方が石材店との交渉に悩んでいらっしゃいますので、その方々のためにも記事を書きたいと思っています。
しかし本当に今回は勉強になったというか、、、
色々あるもんだと改めて思いました。
C社はいわゆる良い人です。
設計図に詳しく寸法を入れないといけないとか、見積書は詳細に書かなくてはいけないという事は最初から意識がなく、それを悪気があってやってる感じはしませんでした。
図面で変更してほしい箇所は快く了承していただき、直接C社とはやりとりしていませんが誠意を感じました。
見積書を大幅値引きすると喜ぶお客さんって実際にいるんですよ。フラっと石材店を訪問する人の中にはそれで通用する人がいくらでもいます。
特に年配の方は「大幅値引き」に関して有難がりますが若い世代は反対に疑問をいだきます。
これからは施主の多くはパソコンを扱える人たちになるのですから、見積書の大幅値引きのような曖昧な事はやめておいたほうが良いと思われます。
長くなりました、続く・・・
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