展覧会に行ってきました。



最後の展覧会だけに、総力を決した内容で、またバラエティーに富んだ作品が見られました。

章だてなんですが、エジプトの石像から、ルノワール、蕭白、アメリカのフォークアート、そしてフエノロサの話、で、ラストはジム・ダインのハート、写真は垂れ幕のものですが、こんな感じの作品でファイナル。
別れを惜しむ声


ハビネス、その後日に行った森美術館、最初の展覧会がハビネスでした。
これは見ておらず、比較してみたいなあと思いました。

さて、こちらては、どんな展開でハビネスを綴られていたのでしょうか。
過去の展覧会に出た作品を再び登場と初出品との混合で構成。

第1章
愛から生まれる幸せ~日常の情景から~
古代美術から現代美術、浮世絵もありました。
ここで一点選ぶとすれば、
ルノワール《ガンジー島の海辺の子どもたち》
淡い色彩でハビネス度高し。
左がそれ。
中はミレー《縫物のお稽古》
右はウィリアム・サージエント・ケンドル《批評家たち》
ん、批評家なんですね。


ブクロー《兄弟愛》
これも気になりました。
喜多川歌麿《「風流子宝合」本読み》
バランスが良い構図でした。
基本的に幸せは、何気ない一時にあるのだ、とそんな言葉が相応しい感じの作品が並んでいたと言えそう。

第2章
日本美術にみる幸せ
ここの一点は
曾我蕭白《琴棋書画図
六曲一双
これは色々興味深い作品です。
仙人ではなくて、どちらかというと普通の人たちに、女性たち。
また屏風を襖に修復、でも一面が欠けている。
左右の大きさが異なる、
等々その理由は分からない、どこにあったのなも分からないと。
なかなか前を離れられない感じでした。


また、もう一点、謎の「としか」と言う作者の《見立 四睡図》相当巧いので、ただ者ではなさそう。かえって日本美術に謎が多いボストン美術館。

第3章
ことほぎの美術
ここは、葛飾北斎《寿字と唐子図》
お見事な構図です。

着物あり、七福神の浮世絵あり、メキシコのアクセサリーや土器も。この土器が優れものでした。
古代のような現代陶芸のような、なんか不思議さが漂いました。

第4章
アメリカ美術に見る幸せ
Ⅰ 幸せを彩った芸術~アメリカン・フォークアートの世界~

ずばり、豚さん。
伝グスタフ A. ダンツェル・カルーセル社
サルヴァトーレ・カルニリアーノ
《メリーゴーラウンドの豚》1905年頃
カルーセルって豊島園で乗ったやつか。


左、作者不詳《海辺に想う》1860年代初頭
うーん、これどうよ。

アメリカの画家は当時、美術館もなくて、旅をしつつ移動しながら創作していたと。
それを、アメリカン・フォークアートというようです。
また、経済発展が進むカナダを撮影した写真もありました。

Ⅱ 東西の出会い~心の平安を求めて
ここは、正体つかみにくい、取り敢えずこちらを一点
これはフォトスポットのものですが、かなりインパクトあるポーズですね。
《踊るシヴァ神》南インド 1800年頃
要するに東西の交流から、どこか癒しや精神的な理想郷を東洋思想に求めたということです。フエノロサももしかして、それをじつせしたのかもしれない。
また、アメリカと言えば、ポップアート、それに馴染めず抽象表現
マイケル・メイザー《四季》1999年
これは確かに内面的だ。

第5章
アートの世界に包まれて~現代における幸せの表現~
ここは、下にリストアップした特別出品の馬場館長のコレクションと合わせて展示、とても良い味が出てました。
ここの一点は、やはり、ジム・ダイン
ハートをモチーフにした11点もありますが、やはりこれ。
彼の作品はタイトルが付いてて、とても作品の意味が分かりやすくて良いですね。


また、映像
ジエレミー・マジック《イングランド・マジック》2013年
イギリスの伝統と現代の姿を端的に写し出す作品でした。内容もさることながら、子どもからご年配の方まで色々な年代の方々が見られていたのは、東京の展覧会とは少し違う印象でした。

特別出品 
名古屋市博物館 所蔵作品
名古屋市美術館 寄託作品(馬場駿吉氏 寄託)
個人蔵 (馬場駿吉氏)
これが、優れものばかりで
駒井哲郎、河原温
馬場駿吉さんは館長です。

色々楽しめました。
まだまだ昼過ぎの今も待ち発生中でした。
~2018年10月8日(会期終了)

この建物、金山駅前にありアクセスはものすごくよい。でも法令の関係で商用には転用が出来ない模様です。


名古屋ボストン美術館 
#名古屋ボストン美術館最終展 
#ハピネス明日の幸せを求めて
#ジムダイン