2007-05-10 21:48:24
シングルフィンとテール形状の組み合わせ
テーマ:ブログなぜサーフボードには色んなテール形状があるのか?
波にあわせて使い分けるならば、
サーフボードに対しての知識や、乗りこなす技術を持つサーファーが集うサーフィン大会では
同じ形状をチョイスするのではないか?
あれほどまでに過酷なパイプラインでさえピンテールガンだけではない。
要するにサーファーの好みとしか言えませんね。
乗り手がどう感じるか?
カッコイイと乗り手側が感じるアウトラインを
エッジやロッカー、厚さ、ボトム形状で調整するのはシェイパーです。
フィンの形状や本数も様々だが、
オーダー時にテール形状で悩んでいる人は多いはずです。
そんなわけで更に悩んでしまうような文章をお客様にMAILしてしまいました。
下記が本文をちょっといじった内容です
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オールラウンドや攻める感じのシングルフィンでまとめる場合、
テール幅が細くなるのでスカッシュはカッコよくない感じになると思います。
エッジをつけてもまとまる雰囲気はピンテールの方がいいですね。
最終的にはその板に慣れてしまえばいいし、
テールの形状は好みで分かれるものだと思います。
実際、どの程度の浮力をつけるかなどは
幅や厚みで調整できるので希望の形状でプランニングするのが多いと言うのが現状です。
シングルフィンの場合、スカッシュやスクエアは比較的小波用のノーズライダーのイメージが強く、
テールを細めると、どうしてもサイドフィンが欲しくなるようなデザインですが、
ピンテールの場合、ノーズライダーとしても幅を出してレールを丸めることでまとまるし、
細い幅でエッジがついていればGUNのイメージ、中間はオールラウンドと
同じピンテールでも様々な要素や用途でカッコよくまとまるのが利点です。
「無難なデザイン」といえばそれまでですが、
カッコいいピンテールはアウトラインが決め手なので
数10種類のテンプレートの中から現在は4種類で展開しています。
ですが、スカッシュの乗り味が好きな人もいます。
基本的にはテールエンドのストレートラインが強い為に
テールに浮力を出しやすく、テイクオフも早く、小回りの効く板になるし
加速の瞬発力もいいです。(全体的な統計?)
反面、加速した後の安定感が悪くなったり
ストールをかけるときにも一瞬、板全体が浮くような感じになり、
レールが完全に外れてしまうような感覚を受ける人もいます。
更にはテールを沈める事ができないとか・・・
要するに、それがオーバーフローです。
もちろん、それをエッジやテール部分の板の厚さ、テールロッカー
ボトム形状で乗り手にあわせて行くことで良い板になります。
どちらにしても乗り手の要望に合わせたサーフボードを作るわけですが、
両方乗り比べるのもいいし、
ピンテールにこだわる人も、スカッシュにこだわる人もいます。
また、ダイアモンドテールと言うチョイスも有りますが、
僕がライダーや仲間たちとデザインを決めていく上で、
テールエンドの幅が広いアウトラインで構成された
スカッシュ、スクエア、フィッシュなどをシャープなデザインにまとめるときや
ピンテールの要素を取り込みたいときに使います。
例えば、ライダーがプランしてテストが終了したスカッシュテールのアウトラインを
お客さんがオーダーした時に、ライダーよりも10kg以上重い人や
テイクオフを早くしたい人などに
テール幅をそのまま広げたスカッシュがなんとなく幅広で、
シャープなイメージを欠いてしまうと思う時は
ダイアモンドでプランし直して検討してもらったり、
逆に現在ライダーが乗っている板がピンテールで、そのアウトラインを使いながらも
全体的に細くしたい場合、ピンテールの場合細くするとはGUNになってしまうので
スカッシュ、またはラウンドテールに変更してからダイアモンドに再調整しています。
ネタバレになってしまいますが、僕のデザインするダイアモンドテールは
ピンテール以外の
スカッシュ、スクエア、ラウンド、フィッシュテールをダイアモンドテールに変更しているだけで
ダイアモンドテール専用のテンプレートは有りません。
ピンテール以外のすぺてのテンプレートで採用できるようになっています。
僕がお客様にダイアモンドの性能や特性を質問されるときは
「デザイン的にスカッシュやラウンドテールではまとまらず、ピンレール以外でプランニングするときに使う」
そんな感じで話しています。
性能としてはピンテールに近いか?スカッシュか?で言うと6:4か7:3でスカッシュ寄りですかね?