工場に仕事がない・・。ある日、ガランとした工場で社員が皆、棚の掃除なんかし

ちゃったりして暇そうにしている・・。鉄骨屋の経営者にとっては背筋がザワッと

するような恐ろしい光景です。鉄骨屋は請負業ですので今月忙しくても、いつ何時

暇になるかわかりません。ですので鉄骨屋の最大の経営課題は「来月の仕事を確保

すること。」になるのです。

 

そんなことから、Mグレード位の鉄骨屋ですとほとんどの場合、社長が営業を担当

することになります。そしてお客様に一番近く、打ち合わせ窓口である営業部門が

リーダーになって工場を動かそうとします。ですから製造部門の人たちは営業部門

(社長)に仕事させられている、やらされている。そんな感覚があるのではないで

しょうか?そして腑がない(私の?)段取りによって製造現場は右往左往させられ

てしまいます。

 

しかし、実は工場生産の観点で考えると営業工程は一番初期工程であり、お客様の

要求される建て方日から見ると一番遠い存在です。一番お客様に近いのは、出荷工

程、塗装工程、そして検査工程です。お客様に一番近い人、工程がリーダーになる

という考えに立てば、その人たちが工場生産のリーダーにならなければなりません。

 

検査担当者が、二次加工担当者に

「○○日に製品検査なので、××日までに柱を仕上げてね!」と指示を出す。

 

二次加工担当者が、一次加工担当者に

「××日までに柱を仕上げるので、△△日までに部品をそろえてね!」

                               と指示を出す。

一次加工担当者が

「△△日までに部品を仕上げるので、●●日までに加工指示書をください!」

                               と指示を出す。

 

後工程はお客様。製造の担当者は自信と誇りをもって前工程に指示を!!

生産工程では一番お客様に近い工場が会社のリーダーなのですから。