―「 インドネシアにて 」―
先月末インドネシアに鉄骨の工事現場及び加工工場を見学に行ってきまし
た。
最初、到着した時の感想は、「あれっ全然クレーン立ってないじゃん・・。」
でした。私にとって「経済成長している国=クレーンがいっぱい立ってい
る。」だったのです。クレーンが立っているという意味では日本国内の方が
いっぱい立っています。なのになんで日本は不景気といわれるのか非常に
疑問に思いました。
日本はすでに大きすぎるほど経済規模が大きく、当然クレーンもいっぱい立
っています。でもそれ以上にクレーンを扱う業者(鉄骨屋しかり、その他建
設業しかり)が多いというのがその理由でしょう。反対にインドネシアはま
だ経済規模が小さいので成長していてもそれが表れて見えない(私にとって)
ということだと思います。
同じ「製品」を高く作っているところと、安く作れるところがあり、それが
情報化社会、ボーダレス経済の中でその価格差が縮まっていく。これが日本
のデフレの根本的原因でしょう。日本国内ではデフレでも世界的に見ればフ
ラット化です。
インフレ経済の中では、在庫は「善」であり、規模拡大も「善」です。デフ
レ経済の中では、在庫は「悪」であり、イノベーションなき規模拡大は「危
険」だと私は思います。
であるなら、これからの時代を生き抜くためには、インフレ経済の中に自社
を移動するか、またはイノベーションを遂げるしかないのではないでしょう
か?
少なくとも今と同じ形で田村製作所が10年後あるとは私には思えません。