-「 人の役に立つということ 」-

先日、名古屋の㈱近藤製作所(http://www.kondo-kikai.co.jp/index.html

を訪問してきました。同社が

”低価格で工場稼働したまま屋根・壁断熱工事ができる。

   そして、工場内の気温を一定に保ち空調コストの大幅ダウン”

(サーモクリップ工法、マグネットピン工法

               http://www.thermoclip.jp/example2.pdf

という製品を開発したということで、知り合いに紹介されて見学に行ってき

たのです。実際140坪の工場で年間100万円位コストダウンしたとのこと

でした。

私は「自社の商売になるんじゃないか。」「どれくらい儲かるんだろう?」

「そういえば省エネルギー法が改正されたらしい。追い風だな」などと

考えながら下ごころに胸を膨らませ名古屋に向かいました。

実際工場を見学させていただいて、その期待は別の意味で大きく打ち砕かれ

ました。そんな下ごころを持って臨んだ自分が恥ずかしくなったのです。

その工場は

・もちろん工場内の気温は一定に保たれていました

・気温だけでなく、機械油の匂いがしないように匂いも除去されていました。

・倉庫の中には新潟産のコシヒカリの玄米が山のように。残業の時は社員の

 体のことも考えて、玄米おにぎりを出しているとのこと。

・トイレはどこかの料亭のトイレのようでピカピカでした。

              等々、写真で見せられないのが残念な位です。

そう、同社の社長は”自分のために儲けよう”と思ってこの製品を開発した

のではなく、社員が快適に作業できるよう思いを込めて、開発を行ったので

す。(当然同社の精密な製品の品質も考えられてのことだと思いますが・・。)

その時、私は「人の役に立つ」ということはこういうことなんだ。と思いま

した。そして「人の役に立つ商売」とはこういうことなんだと感じました。

鉄骨を加工するという仕事をしていても、「自分のために」という意識で仕事

をするのか、「人のために」という意識で仕事をするのかでは長い目で見ると

大きな差が出るのではないかと思います。そして「人のため」の仕事は、お金

という報酬と同時に、人に喜ばれてうれしい!!感謝されてうれしい、という

自分自身の喜びも得ることができます。

そんな喜びを日々感じれるような仕事ができたら最高だな、と思いながらも

今日も自社の工場を回すことで頭がいっぱいな私です・・。