「once」 その二 | marco オフィシャルブログ

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3rd album 「Story』 
2015.4.10 西川ライブ会場にて発売開始!!

#4 大都会の花

marcoプロデュースオムニバス第三弾 「like a flower」用に書き下ろした曲です。当初この曲の片鱗も考えていない状況で「like a flower」というタイトルを考えたのですが、まさかこんなドンピシャにはまると思わなかった。

いつもこのオムニバスの製作進行は自分の曲を考える時間が最後ギリギリになるのですが、それがいいのか後、他の参加者達に負けたくないという気持ちが強いのか、恐るべき集中力の高まりを感じるのです。まじでヨダレたらしながら書いているかも知れない。ちなみに「キラリ輝くビルの光」の箇所を書いたのは新宿のコインパのタイヤ止めの上です。

 

#5 ハートに火をつけて

私はこの曲調をmarco節と自分で呼んでいます。ミディアムのベタエイトビート。最近の邦楽ではほとんど聴かなくなっちゃったようにおもうけど、私は書いてると必ず出来ちゃうタイプの曲です。今回はやめとこうと思っても出来ちゃう。

いつかこういう内容の曲をずっと書こうと思ってて、だけど少しシリアスになりすぎたり社会的になりすぎちゃったり、なかなかポップにまとめるのは難しいかなと思っていたのですが、思い切って「引き籠もり」というテーマにしてみたのです。

こう書くとやはり社会的なにおいがしてこなくもないし、ネガティブなイメージが強い気がするのですが、とびきりポップなメロディならなんとか上手く中和せんかという期待をこめて仕上げてみました。結果にはそこそこ満足しています。

やはり音楽の力、が大きいことを感じざるを得ないのは、これだけ「何にも楽しくない」と歌っているのに歌ってるときはすごく楽しい気持ちになるということです。そして生々しい「引き籠もり」という言葉が一瞬にして劇中のものとなり、悲しかったり滑稽だったり嬉しかったりして最後には希望の光を必ず見つけてくれるということです。

ちなみにデモ第一号のタイトルは「君はAIカネ?』でした。遠からず。

 

 

#6 釣りに行かなきゃ!!

私最近釣りにはまっておりまして、去年の始めくらいからはまっておるのですが、釣りというやつは実に中毒性の高い遊びでして、そのことに非常に驚いたわけであります。今まで数々色んな遊びにはまっては来ましたがmarcoが思う三大中毒性の高い遊びは、三位 パチンコ 二位 ネットゲーム 一位はなんと釣りであります。いやはやまじで日常のどのシーンでも魚のことだけを考えてる自分がそこにはおります。寿司屋の前の看板メニューをみるだけで「マ、マグロ、、ヒラメ、、、」と魂が外房の海岸線へ飛んで行ってしまうわけです。

ひどい時にはコインパーキングの「釣り銭」という文字をみるだけで「つ、つり、、、。」

と視界が「西伊豆の磯辺」に変わってしまうわけです。

人としてこれほど面白い現象はないのですが、いかんせん製作で行き詰まってた時期でもあったので私は悩みました。「こんなことをしてる場合じゃないのに」と。そしてものすごい後ろめたい気持ちでひっそりと魚を釣りに行ったのでした。

しばらくして私の決死の依存症を克服する血のにじむような努力が実り、平常心を取り戻したわけですが、せっかくなので記念にあの釣り人ならではの笑っちゃうくらい駆け出したくなるハチャメチャな禁断症状を歌にしました。

 

色々題材の切り口はあったのですが、たまたま夜中に「孤独のグルメ」だったかのテレビドラマみたいなやつを目にしてその話の中で主人公は「何かの営業の仕事でどこかの喫茶店のママと話してる。だけど頭の中では今日の晩ご飯何を食べようかということばかり考えている。」そのシーンを観て「これだ!!」と思い立ち、ほとんど30分くらいで書き上げました。

書きながらものすごい魚に翻弄されてはちゃめちゃになってる自分を思い出し、笑いがこみ上げてきた。

是非このはちゃめちゃ感をみんなに伝染させてやろうと目論み、演奏もサポートメンバー達にお願いしたのでした。

 

#7 夏祭り

「もしかして俺にもジブリみたいな歌かけんじゃねーの?」と思い立ってやったのですが、やっぱり変にしたかなと思っています。ジブリには少女がいるけど私の中にはギリギリ少年しかいない。おねーはちょっといるけど。

 

#8 走れ少年

最初のきっかけは確か、とある後輩が音楽をやめたいというようなことを話していた時です。私は自分が何かの仕事をしているときに興味があることだとすごく熱中してすぐに時間の経つのを忘れてしまうたちなのですが、ふと興味を無くすとやる気も全くなくなってしまう性格でもあります。少なからず誰にでもそういう部分はあるのではないかと信じてもいます。私がそのときその後輩に言いたかったことは、「どんな仕事でも真っ向から向き合って夢中にやれるならそれは幸せな事だと思う。だけどきっと君がそれから目をそらしたり、いい加減な気持ちが芽生えたりしたらきっとそれはすぐに光を失ってしまうだろう。」ということでした。だけど私は思っていた事を口にはしませんでした。そのときは上手く話せる気がしなかったからです。代わりにその日も、そしてその先ももっと多くその後輩に 「自分の歌う姿を見てもらいたい」 と思うようになりました。自分の背中を見てもらいたいと。

そして次の日に渋谷のどこぞのテラス席でそのことを書き留めました。きっとこの曲は時間がかかるのだろうなあと思ったのですが、案の定そのメモ書きから四年近くが経っていました。やっぱりあのときは言わなくて良かったんだなと思いました。今やっとこのことを人に話せるほどに自分は成長したからだなと思うからです。

齢40にもなると子鹿が駆けているのを観るだけで感動するものですね。それもまた人生の喜びなのでしょう。

そしていつの日か誰かが自分にそう言ってくれたことを思い出し、今の自分をとても誇らしく思えるのです。

「走れ少年」と。

 

#9  魔法使いのメロディ

恋する気持ちは永遠なのだろうか?!

この人類の普遍的テーマを四十が書くとこうなわけです。10年後、20年後はきっとまた変わって行くのでしょう。

とある先輩夫婦のとても幸せそうなやりとりを眺めながら、書きました。色んな事を想像しながら書きましたが、やはり恋は永遠にメルヘンチック。ちなみに自分で叩いたもう一曲です。恐ろしく初々しいドラムなのであまりよく聴かないで下さい。