「創生日本」が活動再開
安倍晋三首相が会長を務める保守系議員による超党派議員連盟「創生『日本』」は29日、7月の参院選後初の総会を国会内で開いた。会員は190人になり、総会には自民党、日本維新の会の重鎮ら76人が出席。臨時国会にリベラル色の強い法案が提出されることへの警戒が強まる中、「安倍カラー」を後押しし、保守勢力の拡大に向けて大同団結を誇示した。(内藤慎二)
「婚外子の相続や国民投票など数々の課題がある。しっかりと首相を支え、真の保守政治を実現していかなければならない」
中曽根弘文会長代行は総会の冒頭でこうあいさつするとともに、保守政治を「国民運動」として展開するよう呼び掛けた。
保守系議員の間には、今国会提出予定の非嫡出子(婚外子)の遺産相続分を嫡出子と同等とする民法改正案に「家族制度を崩壊させる」との懸念がある。公務員の政治的行為の制限緩和を明記する国民投票法改正案にも、日教組や自治労などの政治活動を容認することになるのではないかと危惧する。
首相が第1次政権で掲げた「戦後レジームからの脱却」を支持してきた創生「日本」が総会を開くのは、今年3月5日以来8カ月ぶり。下村博文文部科学相や古屋圭司拉致問題担当相のほか、維新の平沼赳夫国会議員団代表、藤井孝男同団総務会長らが顔を出し、中西輝政京大名誉教授が講演した。
創生「日本」はこれまで、自民党の石破茂幹事長を中心とする勉強会「さわらび会」に対抗する動きとみられることを懸念して、新人議員への勧誘を控えてきた。しかし、参院選を受けて入会希望者が増えたために方針を転換。昨年の衆院選と今年の参院選で当選した新人48人が今回、新たに加わった。
11月26日には地方議員などを加えた研修会を国会内で開催する。首相の関心が高い教科書の記述や検定制度がテーマとなる予定で、首相と親しい小説家の百田尚樹氏の講演も計画されている。臨時国会のまっただ中だが、首相も可能ならば出席し、保守政治の意義を訴えるという。
議連が活動を本格的に再開させる背景には、自民、公明両党の連立関係を重視するあまり、民法や国民投票法の改正のみならず、秋の例大祭での靖国神社への参拝や集団的自衛権の行使容認といった課題で首相が後ろ向きになっていると受け止められることへの危機感もある。
「首相が会長を務めているかどうかに関係なく、保守勢力を結集するため、志を同じくする人にはどんどん集まってもらいたい」
総会に出席した首相側近の一人はこう語り、維新や他の野党を含む保守勢力の拡大に期待を表明した。
ただ、議連の再始動は首相にとりプラス面ばかりではない。メンバーの間には靖国神社参拝を見送ったことに対する不満もくすぶっている。首相にとって、創生「日本」という「大応援団」の存在は大きなプレッシャーにもなりそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131030/stt13103008220001-n1.htm