円、75円台突入=戦後最高値更新-欧米の景気懸念で・NY市場
【ニューヨーク時事】19日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、欧米の景気に対する根強い懸念を背景に安全資産として円が買われ、戦後初めて1ドル=75円台に突入した。円は一時75円95銭まで上昇、東日本大震災直後の3月17日に付けた76円25銭の戦後最高値を更新した。世界景気の悪化懸念が高まる中で急激な円高が進むことで、日本の輸出企業にさらなる打撃を与え、日本経済を下押しする恐れが強まっている。
午前11時現在は76円20銭~30銭と、前日午後5時比32銭の円高・ドル安。
ユーロ圏の債務危機に歯止めがかからず、危機が米国の金融システムに波及するリスクが投資家の間で意識され始めた。また、米景気の悪化を示す経済指標を受けて長期金利が急低下し、ドル売りに拍車をかけた。(2011/08/20-00:42)
[東京 4日 ロイター] 円売り介入に追加金融緩和が加わるという政府・日銀の一体感が演出された円高対策にも、市場の反応は鈍い。足元の円高の背景は米国の景気減速懸念であり、単独介入ではドル下落圧力を長期間押しとどめるのは難しいとの見方が多いためだ。
日本株は伸び悩み、円高が金利低下材料である円債市場では長期金利が1%を一時割り込んだ。7月の米雇用統計や米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に先手を打った形だが、円高基調が本格的に反転するには米景況感の好転を待つしかないという。震災からの復興や円高メリット生かせぬ政策対応にマーケットは苛立ちを感じている。
<世界最強通貨国のスイスと日本が金融緩和>
「世界最強通貨」を有する2つの国が相次いで、自国通貨を引き下げる方向の政策を打ち出した。スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は金融政策決定会合が予定されていない3日、急きょ政策金利のレンジを切り下げた。欧米債務問題への懸念が強まる中で「安全資産」として買いが殺到しているスイスフラン高に対応するためだ。
一方、日銀も4日、2日間の予定だった決定会合を1日に短縮し、追加金融緩和を決定した。日本政府は日銀会合に先んじて円売り介入も実施しており、政府・日銀の一体感を演出するような「円高対策」となった。
しかし、両国とも株式市場などの反応は鈍い。3日のスイス株価指数は8日続落。2009年7月以来の水準に落ち込んでいる。一方、日本でも円売り介入の「力技」でドル/円は約3円押し上げられたが、他市場の反応は芳しくない。日経平均の上げ幅は22円。TOPIXは0.39ポイントのマイナスで引けた。
スイスフラン高、円高ともに背景は欧米の債務問題や景気減速への懸念だ。両国の経済が市場から積極的に評価されているわけではなく、マネーの逃避先として買われているにすぎない。このため単独介入では限界があり、悲観に傾いている米景況感が変わらなければ、通貨の方向性も大きくは変わらないと市場はみている。
それを端的に表したのが円債市場だ。日銀の追加緩和発表で利益確定売りが入ったものの、10年債利回りは一時、9カ月ぶりに1%を割り込むなど、介入と追加緩和観測にもっとも反応が良かった。円債市場にとって円高は買い材料(金利低下材料)。「協調介入であれば、為替相場が本格的に反転する可能性があり円債にはネガティブだったが、単独介入ということで、効果が一時的になる可能性があり、金融緩和がセットになると円債金利は低位に安定しやすくなるとみている」(ドイツ証券チーフ金利ストラテジストの山下周氏)という。さらに円高は、輸出産業を中心とした構造から抜け出せない日本経済にとって依然として圧迫要因だ。内閣府によると、10%のドル安/円高が進むと、日本の実質国内総生産(GDP)を1年目に0.2%、2年目に0.4%押し下げるほか、輸出も為替変動がなかった場合に比べて1年目で1.7%減少、2年目には2.1%減少する。エネルギーなど輸入される資源価格を押さえる円高メリット効果は期待できるものの、海外でのライバル企業との価格競争や空洞化といった面ではネガティブに働く。円高傾向が続けば金融緩和傾向が続くとの見方が強まりやすいことも円債市場の後押し要因となっている。
<雇用統計とFOMCに先手、持続性には疑問>
日本の円高対策は5日の7月米雇用統計、9日のFOMCに先手を打つ形となった。前月は市場予想を大きく下回った雇用統計は改善が見込まれているが、振れの大きい統計だけに「もし悪ければドル安・円高が進む可能性がある」(マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏)という。
米景気に由来したドル安なので、このタイミングで介入を実施しても無意味との意見も多いが、外為どっとコム総合研究所社長の植野大作氏は、決してそうは思わない、と反論する。「介入せずにドル/円の水準が低いまま5日の米雇用統計を迎えたら、過去最安値の76.25円を割り込み、チャートを参考にできない世界に突入するリスクがあった。78円程度まで水準を押し上げておけば、仮に5日の米雇用統計が悪く下振れしても、さすがに1日で2円は下落しない」という。
しかしながら、日本のデフレ状況が続き、米景況感がネガティブに傾くなかで円高阻止効果を長期間持続させるのは難しい。昨年9月15日に日本政府が単独で円売り介入した際、83円前半であったドルは17日には85円後半まで約3%上昇した。しかし効果の持続性は乏しく、じりじりと円高が再進行。今年3月のG7による協調介入でも円高は結局阻止できず、ドル/円は過去最高値に向かって進行した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は米景況感が本格的に好転しなければ円高を止めるのは難しいと指摘する。「仮に7月の米雇用統計が改善しても米景況感は良くならないだろう。住宅市場や労働市場は低迷し、株価の下落で資産効果もはく落している」。米国は債務上限問題で新たな財政政策が打ち出しにくくなっている半面、ガソリン価格上昇などインフレをもたらす副作用を量的緩和第2弾(QE2)で学んでおり、追加緩和も容易ではない。「両腕を縛られた米国の景況感が回復するのは難しく、ドル安・円高も続く可能性がある」という。
<厳しさ増す市場の視線>
もっとも反応が鈍いのは株式市場だ。東証1部騰落数は値上がり729銘柄に対し値下がり733銘柄と値下がり銘柄の方が多かった。「3日のスイス国立銀行による利下げ発表から世界的な協調緩和が始まったとみており、株価が反転するきっかけとなる可能性が高い」(UBS証券・チーフストラテジストの平川昇二氏)との期待もあるが、円高と世界経済減速の懸念が消えず、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)と三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)が経営統合に向けた協議に入ったことが明らかになったものの、再編期待は広がらなかった。
[東京 4日 ロイター] 円売り介入に追加金融緩和が加わるという政府・日銀の一体感が演出された円高対策にも、市場の反応は鈍い。足元の円高の背景は米国の景気減速懸念であり、単独介入ではドル下落圧力を長期間押しとどめるのは難しいとの見方が多いためだ。
日本株は伸び悩み、円高が金利低下材料である円債市場では長期金利が1%を一時割り込んだ。7月の米雇用統計や米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に先手を打った形だが、円高基調が本格的に反転するには米景況感の好転を待つしかないという。震災からの復興や円高メリット生かせぬ政策対応にマーケットは苛立ちを感じている。
<世界最強通貨国のスイスと日本が金融緩和>
「世界最強通貨」を有する2つの国が相次いで、自国通貨を引き下げる方向の政策を打ち出した。スイス国立銀行(中央銀行、SNB)は金融政策決定会合が予定されていない3日、急きょ政策金利のレンジを切り下げた。欧米債務問題への懸念が強まる中で「安全資産」として買いが殺到しているスイスフラン高に対応するためだ。
一方、日銀も4日、2日間の予定だった決定会合を1日に短縮し、追加金融緩和を決定した。日本政府は日銀会合に先んじて円売り介入も実施しており、政府・日銀の一体感を演出するような「円高対策」となった。
しかし、両国とも株式市場などの反応は鈍い。3日のスイス株価指数は8日続落。2009年7月以来の水準に落ち込んでいる。一方、日本でも円売り介入の「力技」でドル/円は約3円押し上げられたが、他市場の反応は芳しくない。日経平均の上げ幅は22円。TOPIXは0.39ポイントのマイナスで引けた。
スイスフラン高、円高ともに背景は欧米の債務問題や景気減速への懸念だ。両国の経済が市場から積極的に評価されているわけではなく、マネーの逃避先として買われているにすぎない。このため単独介入では限界があり、悲観に傾いている米景況感が変わらなければ、通貨の方向性も大きくは変わらないと市場はみている。
それを端的に表したのが円債市場だ。日銀の追加緩和発表で利益確定売りが入ったものの、10年債利回りは一時、9カ月ぶりに1%を割り込むなど、介入と追加緩和観測にもっとも反応が良かった。円債市場にとって円高は買い材料(金利低下材料)。「協調介入であれば、為替相場が本格的に反転する可能性があり円債にはネガティブだったが、単独介入ということで、効果が一時的になる可能性があり、金融緩和がセットになると円債金利は低位に安定しやすくなるとみている」(ドイツ証券チーフ金利ストラテジストの山下周氏)という。 さらに円高は、輸出産業を中心とした構造から抜け出せない日本経済にとって依然として圧迫要因だ。内閣府によると、10%のドル安/円高が進むと、日本の実質国内総生産(GDP)を1年目に0.2%、2年目に0.4%押し下げるほか、輸出も為替変動がなかった場合に比べて1年目で1.7%減少、2年目には2.1%減少する。エネルギーなど輸入される資源価格を押さえる円高メリット効果は期待できるものの、海外でのライバル企業との価格競争や空洞化といった面ではネガティブに働く。円高傾向が続けば金融緩和傾向が続くとの見方が強まりやすいことも円債市場の後押し要因となっている。
<雇用統計とFOMCに先手、持続性には疑問>
日本の円高対策は5日の7月米雇用統計、9日のFOMCに先手を打つ形となった。前月は市場予想を大きく下回った雇用統計は改善が見込まれているが、振れの大きい統計だけに「もし悪ければドル安・円高が進む可能性がある」(マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏)という。
米景気に由来したドル安なので、このタイミングで介入を実施しても無意味との意見も多いが、外為どっとコム総合研究所社長の植野大作氏は、決してそうは思わない、と反論する。「介入せずにドル/円の水準が低いまま5日の米雇用統計を迎えたら、過去最安値の76.25円を割り込み、チャートを参考にできない世界に突入するリスクがあった。78円程度まで水準を押し上げておけば、仮に5日の米雇用統計が悪く下振れしても、さすがに1日で2円は下落しない」という。
しかしながら、日本のデフレ状況が続き、米景況感がネガティブに傾くなかで円高阻止効果を長期間持続させるのは難しい。昨年9月15日に日本政府が単独で円売り介入した際、83円前半であったドルは17日には85円後半まで約3%上昇した。しかし効果の持続性は乏しく、じりじりと円高が再進行。今年3月のG7による協調介入でも円高は結局阻止できず、ドル/円は過去最高値に向かって進行した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は米景況感が本格的に好転しなければ円高を止めるのは難しいと指摘する。「仮に7月の米雇用統計が改善しても米景況感は良くならないだろう。住宅市場や労働市場は低迷し、株価の下落で資産効果もはく落している」。米国は債務上限問題で新たな財政政策が打ち出しにくくなっている半面、ガソリン価格上昇などインフレをもたらす副作用を量的緩和第2弾(QE2)で学んでおり、追加緩和も容易ではない。「両腕を縛られた米国の景況感が回復するのは難しく、ドル安・円高も続く可能性がある」という。
<厳しさ増す市場の視線>
もっとも反応が鈍いのは株式市場だ。東証1部騰落数は値上がり729銘柄に対し値下がり733銘柄と値下がり銘柄の方が多かった。「3日のスイス国立銀行による利下げ発表から世界的な協調緩和が始まったとみており、株価が反転するきっかけとなる可能性が高い」(UBS証券・チーフストラテジストの平川昇二氏)との期待もあるが、円高と世界経済減速の懸念が消えず、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)と三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)が経営統合に向けた協議に入ったことが明らかになったものの、再編期待は広がらなかった。
米国だけでなく欧州の債務問題もくすぶり続けている。欧州のソブリン債務危機がイタリアやスペインに波及するとの懸念が広がる中、両国の国債利回りが14年ぶり高水準に達した。3日の欧州銀行間市場で、3カ月物のドル調達コストが5月以来の高水準を記録した。欧州債務危機の悪化懸念で、ドル資金需要が高まっている。
一方、欧米を揺るがす政府の債務問題も、日本にとって他人事ではない。赤字国債法案の審議は難航しており、市場では「あまりバタバタするようだと世界の目が日本に向く可能性もある。財政悪化状況では日本は突出しており、それが懸念された場合、日本から資金が逃げ出し、円安になるとみられる。円安・株高とはならず、円安・株安の悪い連鎖が起きる可能性もある」(大手証券トレーダー)との声も出てきた。震災からの復興という他国にない「チャンス」を生かせない政治に市場は厳しい視線を向けている。
外為どっとコム総合研究所社長の植野大作氏は、決してそうは思わない、と反論する。「介入せずにドル/円の水準が低いまま5日の米雇用統計を迎えたら、過去最安値の76.25円を割り込み、チャートを参考にできない世界に突入するリスクがあった。78円程度まで水準を押し上げておけば、仮に5日の米雇用統計が悪く下振れしても、さすがに1日で2円は下落しない」という。
外為どっとコム総合研究所社長の植野大作 でも結局過去最安値の76.25円を割り込みましたね~www あんた民主と癒着してるんですかね~www 信頼感ゼロの発言ですねwww