成幸へのキセキ


東京都板橋区の株式会社ダイワハイテックス(従業員40 名、資本金1,000 万円)は、コミック本に透明なビニールカバーをかける包装機の開発メーカーとして、全国の書店約5,500 社との取引で市場シェア9 割を誇る中小企業であり、「2007 年元気なモノ作り中小企業300 社」に選定された。


同社は、機械の販売を「出発点」と捉え、包装機を購入した書店を「生涯顧客」とするためにアフターサービスを重視する。


例えば、ユーザーの視点に立って、包装機に故障が発生した時を想定し、包装機は3つのブロックに分離することができる設計となっており、修理の際には宅配便での輸送が可能となっている。


こうした修理のための宅配便の送料は同社が負担している。


また、書店の開店時に社長や社員が包装を無償で手伝うなどのサービスを「猫の手キャンペーン」として行っている。


さらに、書店が在庫として保有する包装用ビニールが劣化した場合には無料での交換を行っているほか、2 年程前からは、顧客の書店に対して、「何でも一言『社長』直球便」というアンケートを郵送し、苦情や意見等を記入してもらい、社長自らが全て目を通し、回答を行う取組も行い、顧客との対話を積極的に行っている。


同社の大石孝一社長は、社員に対して「情報は社内にはない」と呼びかけ、「顧客との接点」を大切にする社員の育成に取り組んでいる。


同社は、「顧客との接点」を積極的に作り出し、そこから得た情報を製品の改善やサービスの向上に活かしており、モノ作りとサービスの融合に成功している事例といえよう。



成幸へのキセキ


寸評~

一つ話せば二つ聞けと教わったことは実践出来ているだろうか?


本事例は、過剰なまでのサービスによって独創的な顧客シェアを獲得しているのだが、いつの時代にも変わらない原理原則から紐解いても必然的な結果だといえる。


顧客の声を聞き入れることで製品サービスが改良されると同時に、目に見えないノウハウが蓄積され、結果として持続的な競争優位性が構築されていくのだ。