以前にも触れましたが、英語圏では会話中に相手の性別をどう認識しているかわかる場合が頻繁にあります。一つはPronoun (2023年5月の投稿参照)ですが、それだけではありません。レストラン、お店、病院、銀行窓口等あらゆる場所で知らない人に呼び掛けるときには敬称であるSirやMa’amが使われます。

 

ご存じの通りSirは男性の敬称、Ma’amは女性の敬称ですが、若い女性には元来未婚女性を指すMissも使われています。私の場合、当然ですがMa’amと呼んでもらえるとほっと一安心、Sirなんて言われると男装時でもかなりもやっとしてしまうわけです。ところが… 今年にはいってから私、数回Miss、と呼んでもらっちゃったことがあります。ええええー!ほぼ還暦の私にMissはないでしょー!?

 

女性からの場合も男性からの場合も。驚く一方でまんざらでもないのですが、Missはイメージとしてはせいぜい20代くらいまでの若い子向けだと思っていたので、これはいったいどういうわけ?と頭をひねるばかり。いくら私でも、いくらなんでも20代に見えるかもなんて思うほど脳内お花畑ではありません。(東アジア人は若めに見られるので40代くらいに見てくれることならあり得るかも、と思う程度の控えめなお花畑です。)

 

そんな時、ある記事を見つけました。一応リンクを載せますが英文なので読んでいただくのはちょっとハードル高いかも。でも英語圏のことなので仕方がありません。この記事によると――つまり簡単に言ってしまうと、Missと呼ばれることに慣れていた若い女性が20代後半になってMa’amを使われ始めると(そちらのほうが歴史ある立派な敬称であるにもかかわらず)私そんなに歳に見える?とショックを受ける、ということですね。

 

 

そして中にはMa’amなんて失礼な、と怒り出す人もいるわけで、それを察知した客商売の人達がMissと呼ぶ年齢層20代から30代とじわじわ上げていってその波が遂に40代から50代に及んできたものと推測もできます。それにしても50代の私にMiss?50代になってもMa’amに不快感を覚える人がいるかもしれないってこと?

 

警察や軍隊、消防関連の組織ではMa’amは階級が上なら年齢にかかわらず使われる敬称です。例え組織外の人にでもMissなんて子ども扱いしたら失礼、という意識があるでしょうからこのシフトにはやや面食らっている人達も多いかも。記事中にもありますが、地域的な差もあり、Ma’amはもっとずっと年輩の女性に使うイメージが定着している人もいるということらしいです。でも例えMa’amが(20-30代以上ではなく)50代以上の女性向けであるとの認識で統一されていたとしても敬称であるはずのMa’amを使われて失礼な、と怒るのは行き過ぎでは。

 

私自身は若い頃、年輩の方たちに対して外見的な優越感などは持っていませんでした。自分を男性だと思い込んでいたから?そうかもしれません。でももしこれ(外見が若いことに起因する優越感)が女性特有のことであるならば、「女性は若くあることが価値」といいう言語道断のセクシズムの片棒をかついでいるようで残念です。

 

歳を重ねることによって外見が若くなくなったことを嘆くより、成長したことを誇りに思えるのが理想ですが、これはなかなか難しいということなんでしょうね。英語ではエイジズム(ageism)という言葉もありますが、日本ではどうでしょう?
 

皆さま、よいお年をお迎えください。

 

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