浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~ -27ページ目

浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~

俊太郎さまの姿を借りた浪花女の妄想ブログです。
女性ホルモン絶賛捏造中!!!


この話は続きものです。


こちらよりどうぞ→









BLです。

苦手な方はお気を付けくださいませ。


















俺たちは先にホテルにチェックインして、

荷物を置いてから出かける事にした。


それぞれに手続きを済ませて、


「恵、お前何階?」


「あ、5階だって。悠は?」


「・・・すげ。俺も、5階・・・」



思わず見せ合ったカードキーに並ぶ番号を見て。

俺は、普段は全く信じても無い癖に。

神様ってば何て粋な悪戯をなさるんだろうなんて。

馬鹿みたいな事を考えた。


「あ、お隣のお部屋ですね。

きっと同じぐらいのタイミングでご予約頂いたんですね」


フロントのお姉さんにそう言われて。

もう恥ずかしいの何のったら無かった。

多分、それは悠も同じで。

だってさ・・・


俺、あの日悠とオンラインで今日の約束して。

その後すぐに、ここ予約したんだから。

我ながら、張り切ったよな。


それが悠も同じだったんだって思ったら。

良かった、楽しみにしてくれてたんだって・・・

本気で、それもちょっと自分で気持ち悪いぐらい。

嬉しかったんだ。



従業員に連れられてエレベーターに乗り込んで。

じっ と階数の表示を見ている悠の腕を。

ちょいちょい っとつついて。


こっちを見た瞬間、にやぁー って笑ってやる。


「・・・ばっ!・・やめろって・・・」


でこピンされた。

うっすら朱に染まった顔で。

何だよ、それ。

何か・・・うつるじゃんか。


あー、墓穴掘った・・・



熱の残る顔を上げられないままエレベーターを降りて。

手前の503号室だった俺は、

悠の顔も見ずに先に部屋へ入る。

ボフッ ベッドに突っ伏して・・・


(大丈夫か・・・?俺・・・)


暫くボーッ としていたらしい。

トントン ドアがノックされる。


「恵?俺。開けて?」



さっきまでと何も変わらず普通に入って来た悠は。


「当たり前だけど、部屋、一緒だな」


そう言って窓の外を見ている。

そして背中越しにポツリ。


「俺の部屋、キャンセルしちまうかな」


なんて言うから。


「へ?ベっ、ベッドひとつしかないじゃんか」


裏返るわどもるわ、しっかりしろ、俺の声!



そんな俺の様子なんてどこ吹く風の悠は。

くるり 楽しげに振り返り、俺に尋ねる。


「な、恵?ひとりだと照れくせーけどさ、ふたりなら、さ?」


「いっ、行きたいっ!」


そう、本当はスカイツリーに行きたかった。

だけどひとりじゃ恥ずかしくて。

それに可哀想なヤツって思われるんじゃないかって。

そう思って、せめて外からでも見える様にと、

このホテルに決めたんだ。

悠もそう、だったのかな・・・



「よし、じゃあ早速行こうぜ?」


さっきまでの恥ずかしさなんて一発で吹き飛んで。

ふたり連れ立ってスカイツリーへと出発する。

そろそろ夕方。

今からなら、きっと綺麗な夕焼けが見られるはずだ。


ん?何で俺、乙女な感じ?

今日は朝から自分に驚かされてばっかだ。



いや、それはきっと悠と出会ってからずっとなんだ。

彼を知るほどに、自分の中の知らない部分が見えてくる。

いい自分も、嫌な自分も。


悠はどう思うだろう・・・

そんな俺の事。

悠はどう思ってるんだろう・・・

こんな俺の事。


終わりの無い考えが頭をぐるぐる回るけど。

ひとりで考え込んだって仕方ない。

今はこのかけがえのない時間を、

思い残す事のないよう、しっかり楽しもう。



だって・・・

悠は今、他の誰でもなく。

俺の前にいるんだから。


「ちょっ、悠待てよー!」



今日はお前の隣を歩こう。














to be continued・・・
















Love you all xxx ドキドキ