STAND BY ME ~あの夏の日~9 | 浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~

浪花艶噺 ~Tales of TSUYA~

俊太郎さまの姿を借りた浪花女の妄想ブログです。
女性ホルモン絶賛捏造中!!!

この物語は長編です。初めての方はプロローグ からお読みくださいませ。


曲はこちら→『Stand by me』






With all my loveドキドキ
















ふと目覚めると、ケーキが俺に寄り掛かって規則正しい寝息を立てていた。

首が痛ぇ。

俺も寝ちまってたんだな。


ケーキの淡い色の髪の毛が風にサラサラと揺れる。

こうやって見てみると、こいつ綺麗だな。

男同士だしそんなに互いの顔をじっくり観察する事なんてなかなかない。


クリッとよく動く大きな瞳は閉じられている。

その目蓋の淵は長い睫毛で覆われている。

鼻筋はスっと通っていて、形のいい薄い唇は寝ているのに微かに弧を描いている。



猫みたいだ、と思った。

気まぐれで好きな時にやって来て甘え、気の乗らない時は近づいても来ない。

気に入らないと爪を立てたりもする。


ソージも猫だなぁ。

前のシートでアッキーと話す後頭部を見ながら、自分に対する悪態の数々を思い出す。

こんな気まぐれな奴、なかなかいねぇもんな。


ソージは…三毛猫ってとこか。

と、するとケーキはシャム猫かペルシャだな。

高貴な美しさを持っている。



ふわりと髪の毛が一筋顔に流れ、ケーキが眉を顰める。

俺はその髪を手で梳くように後ろへ戻してやる。

女の髪みたいに柔らかくてサラサラしている。


頬に…触れてみたい。

そんな気持ちが首をもたげる。


(俺、何考えてんだ?)


自分の隣で無邪気に眠っている友人の頬を触りたいなんて、どうかしている。

つるりと色白の男のものとは思えないその綺麗な頬に触れたい。

触れたいと思った瞬間から昂る鼓動を意識せずには居られない。


指の背で軽く掠める様に撫でてみる。


「…んん…」


身じろぐケーキにびくりとするがまだ眠りの中にいる。

そのまま誘われる様に掌で頬を包むようにする。

吸い付くような感触が堪らない。


(男の癖に何でこんな柔らけぇんだよ…)


…っと、いかんいかん。

起こしちまう。

危ねぇ、俺何やってんだ??



気を逸らすようにいろいろ想いを巡らせる。

だが状態が状態なだけに、頭に浮かぶのはケーキの事ばかり。


こいつも相当苦労して来てるもんな。

人知れず悩んでる事も多いんだろう。

このキャンプの事だって、誰よりも楽しみにしてたよな。

恐らく昨夜は楽しみでほとんど寝てねぇんだろう。


ガキみてぇだな。

クスリと笑みを零す。

今さっきだって、喋りながら寝ちまうしよ。


そう言えば…と先程までの会話を思い出す。

自分で吹っ掛けといて人の心配してんじゃねぇよ。

根が優しいんだろうなぁ。

普段軽口叩いてばかりの癖に人一倍傷つきやすいし。

全く、ややこしい奴だよな…


でも何となく放っとけねぇんだ。

世話焼きたくなるっつうか。

母性、じゃねぇか、父性を掻き立てるっつうか。


友達と呼べる存在もそう多くないだろう。

少なくとも俺らは仲間だと思ってるけどよ。

照れ臭くて間違っても面と向かっては言えねぇがな。


こいつに何か困った事があったら、絶対駆けつける。

それぐらいには思っている。

きっとアッキーもソージもそうだろう。


誰よりもマイペースで、

自分勝手で、

常識が通じなくて、

捻くれてて、


って言ったら本気でヘコんじまうぐらい繊細で。


こんだけ嫌なとこ分かっててツルんでるんだから。

もう怖いもん無しだろ?



「いい加減起きろよ?」


そう呟きながらケーキの鼻を摘んでやる。


「…んっ…ぅん…」


まだ寝てやがる。

諦めて窓の外に視線を移す。




微かに目蓋を開き唇の弧を深くするケーキには気づかずに…









to be continued...





Love you all xxx ドキドキ