オークションで、フェンウィックのヴィンテージロッド、
FS-53を、なんと500円で入手。
そして、ケースから出てきたのは,
バットのみ…


…といっても、何かの間違いではなく、
最初から、バットだけのジャンク品とわかった上で購入(笑)
出品者の方には、まったく何の落ち度もありません。

しかし、なんで、激安とはいえ、
あえてジャンク品を買ったのかというと、
そのオークションのページを眺めているうち、
このヴィンテージのロッドの片割れに、
残り半分を、自作して追加したら、
使えるロッドとして、再生できるのでは?と思ったため。
そしてどうせなら、携帯に便利な、
4ピースでの復活をもくろむことに。

まずは、オリジナルのバットを切断し、
バットの内側にペグを挿入し、
スピゴットフェルールで接続することに。



あとは、2番目とティップを自作。

ブランク素材はいつもの、エサ釣り用の格安グラスロッドから

適当な部分をぶんどり。


昔なつかしの、ワイヤーガイドを用意。


塗装は、いつものアスペンのラッカースプレーの
赤・黄・黒を混合して塗装。
ガイドを取り付けてから、
アクセルのウレタンコートで全塗装。



これで、
バットと3番目がオリジナル、
2番目とティップが自作の、
日米合作のハーフのフェンウィック
5.4フィートのウルトラライト4ピースの完成。


 (ブランクの色も、ガイド止めのスレッドも、色がバラバラ…w)




それからついでに、3番目も自作して
前に作ったパチモンフェンウィックの5.6フィートの
2番目とティップを、そのまま流用できるようにして、
バットのみオリジナル
3番目、2番目、ティップが自作という
クオーター・フェンウィックも完成。






早速、釣り場で試すことに。
今回は、山梨の小さな渓流に向かう。
この川は、釣り雑誌に載ることなど、
まずありえないマイナーな川で、
釣りになる区間も短いが、
なぜかある程度の魚影には恵まれているところで
この川には、約30年のうち、ほぼ毎年通っている。

平日の、昼前の、田舎の駅は、人気なく静か


 

このながーい坂をトコトコ上って
また長い下り坂を降りたところに釣り場が。







まずは、半分オリジナルの
ハーフ・フェンウィックを投げてみる。
投げたところ、少し柔らかすぎて
コントロールが、やや難しい感じ。


ルアーは、いつもの自作スピナー、JKB60



あと、スプーンやミノーも試してみた。

(久々にカウントダウンラパラを投げてみたら、泳ぎの良さに改めてビックリ。

 …でもそれで魚は釣れなかったけどw)

 

 


釣りを開始してから、30分くらいで
最初のヤマメに出会えた。
これは、かなりサビの入った渋い色彩のヤマメ。
釣れたポイントは、かなり暗い場所がつづく岩盤帯で、
それで暗い色彩になったのか、
それとも、もう、秋モードに入っているか、どちらだか分からない。
今日は、先行者もなく、
サカナもスレていない模様。

 

 

その後の、川の真ん中に大きな落石のあるポイントでも、

小ヤマメのヒットがあるが、
途中でバラシてしまう。

 

 

 

(この眺めは、30年以上変わらない…)



その後は、小規模な堰堤で、チビサイズのヤマメ追加。
最近は、オイカワ釣りばかりで、小物に慣れてしまい、
このサイズのヒットでも、十分うれしい。


 

 

 


半分オリジナルの、ハーフ・フェンウィックの感じが
なんとなくつかめたので、
今度は、4分の1がオリジナルの
クオーター・フェンウィックにチェンジ。


投げてみると、あれれ、、
ハーフ・フェンウィックよりも、ぜんぜん扱いやすくて
ルアーの飛距離も出るwww

日当たりのいい、平瀬の区間でキャストしたら
いきなり根ガカリしてしまい、
舌打ちしながら、ルアーを回収しようとして、
ロッドやラインをあおって、
それで、ルアーが、川底から外れた瞬間に、ヤマメがヒット。
こんな釣れ方は初めてで、
スレていない時のヤマメって
意外と大胆すぎたり、オッチョコチョイな所がある気がする。
ヤマメは俊敏で賢い魚だが、
時々ポロリと、
こんな「ドジつ娘」な側面をみせてくれるのが、
ヤマメの可愛いところであったりする。


明るい瀬に棲んでいるヤマメは、
やはり体色が明るく、これこそ里川のヤマメという感じ。

最初に釣った、暗い岩盤帯にいた、サビがかったヤマメと比べると、

体色も模様もまったく異なり、

同じ川のヤマメとは思えないくらい。


その後、緩やかな瀬尻で
右岸のブロック護岸の下に空いた穴に潜むヤマメをねらうが
「コツン」というアタリが一回きりで、見切られてしまう。


釣り場のめぼしいポイントが残り少なくたった所で
小規模なゴルジュ帯の入り口の落ち込みで
今度は、目測で26~28cmくらいのイワナがヒット。


この川のイワナは、色彩のメリハリが少なくて、
かなり渋い色合いのイワナが多いが、
かなり野性味を帯びたすばらしい容姿。

それから最後に、小ゴルジュ帯の終わりの大きな落ち込みを狙い
30年前に買った、ダーデブルの7グラムのスプーンや、
カウントダウンラパラなど試すがヒットなし。

 

 

でも、ハーフ・フェンウィックも
クオーター・フェンウィックも
十分使えるのが分かったので納竿。

フェンウィックのFS-53と同じころの製品で、

FS-55というのもあるが、

もしそれが今回みたいに使えるジャンクで、

オークションに登場したならば、

速攻で落札して

同じように再生して試してみたいなあ、などと思った。

あと今後、自分の竿がへし折れたとしても

捨てずに部品は残しておいたほうがいいなあ、と思う。




渓流わきの用水路の小さな水門のところで
帰り支度をしていたら
用水路に落ちて溺れかけになっているバッタを見つけたので救出。
そのうち「バッタの恩返し」があるかな?(笑)
しかしむしろ、自分がいきなりズカズカと来たので
のんびり草むらで昼寝していたバッタが
あわてて用水路に飛び込んでしまったという
その可能性のほうが高いかな?(笑)
川でバッタをみると
つい、ヘミングウェイの
「心が2つある大きな川」を思い出してしまう。
この川は、とても小さいけど(笑)



帰りも、トコトコと、駅へ向かう丘沿いの道を歩く

(この道を何度、のぼったり、降りたりしただろうか?)

 


道から見る、山沿いの光景や
中央本線に平行する中央高速の高架などは、何度見てもきれい。





帰りの電車を待つ時間をつぶすのに
この公園で一休みするのがいつものパターン。



 

 

 

…さて、はやく帰ってビールで一杯やろう。