視力低下を受けて、スマホやPCばかりではなく活字(本)を読もう!と思い図書館で気になった本をかたっぱしから予約してまず用意できたのがこの本でした。
前半はいかにして種銭を捻出するかの方法や「お金がない=不幸」を克服するためのメンタルの保ち方などで、著者も最初からお金持ちであったわけではなく、貧しい少年時代のエピソードやそこからどうやって這い上がったか、今も根底にある「寄付」の精神について語っています。
稼いだお金は3つのバケツに分けておくという考え方をご紹介します。
1.安定/安心バケツ(現金、定期預金、国債、保険など元本保証のもの)
2.リスク/成長バケツ(株、ジャンク債、不動産、FX、商品など)
3.夢バケツ(楽しみや娯楽のために使うお金)
お金を貯めるのを頑張ってるときは、3番目の夢バケツを忘れてひたすら数字が増えていくのを追いかけがちですが、夢バケツってとってもいいなって思いました。
この本は「黄金のポートフォリオ」と呼ばれる
最後の章のこのグラフのために存在しているといっても過言ではないです。
このページ読むためにその前の数百ページがあるってくらい、なんだったら、ここだけ読みたい人も多いのではないでしょうか。
このポートフォリオが全天候型(オール・シーズンズ戦略)で、100年弱の統計上、最も損失が低く利益が安定しているそうです。
たとえば、1000万あったら300万を〇〇に、150万を××に、という風に振り分けて、年に1回リバランスするのが大事だそうです。
(リバランスして出た利益は再投資したり、□□(後述)に入れる)
巻末の山崎元さんの解説で、日本人向けにアレンジされたポートフォリオも紹介されており、なかなか興味深い・・・
けど、そこからまた自分なりにカスタマイズすることが必要かな?と思います。
私だったら
株30%
債券(保険)55%
商品(不動産)15%
こうするのが妥当かなぁ・・・と思います。
細かい計算してませんが、たぶん今の状態も悪くないのかな?
(父から相続した株がちょっと多めかも)
株って書いてますが本では現物ではなくてS&P500でしたけどね。(結局、S&P最強説)
債券=保険なのは、保険はだいたい債券で運用されているからです。
債券投資をしていなくても、保険に加入(購入)していれば、債券を買っているのと似たような感じになります。(もちろん外貨建てだと為替リスクがありますし、中途解約すると元本割れのリスクもあります)
商品は、本では金やJ-REITですが、金は私はジュエリーがあるのでまぁ投資はしなくていいかなと思ってます。
(資産には入れてないけど)
J-REITは自分の持ち家がある人は、J-REITが落ちるときは自分の家の価値も落ちるわけなので(いろいろ例外はありますが)持ち家有の場合は自宅を考えればよいのでは?
上記3つのバケツの説明で、自宅は「安定/安心バケツ」に入っていたのですが、いやいや、自宅の価値って上下するし、リスクでしょ!って思いますので、安定バケツには入れません。
アメリカは不動産安いので日本だとどうしても割合が大きくなりそうな気はします。
ところで、この本の最後の最後に書いていたのがなんと!!
筆者は投資商品を選ぶときに、手数料に気を付けろ!と何度も言っていましたが、最終的に選ぶべき投資商品として年金保険最強~!って言ってるのに良い意味で予想を裏切られましたね。
途中でも、シンプルであること、続けやすいことは重要とも言っているので、その点も保険って自分でアレコレいじらなくてもいいし、とっても楽なのはアメリカの頭いい人にとっても魅力的なんですね。
アメリカも公的年金だけで老後生活していくのは無理があり、筆者は自分で年金保険(たぶんリタイヤメント)を購入して毎月の所得を増やすことを奨励しています。
株式ブローカーは保険を「利回りの低い投資」と言いますが、実際には「一生保証される所得」「万一他の資産を全て使ってしまっても将来一定期間、決まった所得を受けられる」という恩恵の方に注目すべきと説いています。
本当にそうだと思う…
株式投資をしたことのある95%の人は「損」を経験しているんだそうです。
ほかの投資が全部ダメな時でも保険だけは、決まった金額増えていくし、何より減らない(為替リスクはある)このメリットは大きいです。
トレーダーやブローカーのような資産運用の専門家だからこそなのか、この著者は前半の安定バケツの説明でも家族のために終身保険1本と自分の老後のために年金保険1本持つことを薦めています。
投資本では珍しい傾向です。
最近ちょっと投資の方針がわからなくなっていたのですが、そういう人にはかなり参考になるのではないかと思います。面白かったです。