まだ生きているカブトムシ | 利き酒師あーんど編集者の酔っ払い日記

まだ生きているカブトムシ

 11月に入ったというのに、我が家にはまだカブトムシが生きている。

 しかも元気にエサのゼリーを食べ、夜になると飛んだりしている。

 福島・会津の桧枝岐で採集したメスのカブトムシだ。

 9月中旬、上の息子と1泊2日でクワガタ採り(ヒメオオクワガタなど秋に狙える種類がいるのだ)に出かけたときに、いわば「外道」としてつかまえた1匹だ。

 そもそも9月に山の中でカブトムシを見かけるのはめずらしい。すぐ死んでしまうと思っていたのだが、その前に卵を産んでくれるかもしれないと思い、飼うことにした。

 ところがどっこい、いつまでたっても弱らない。

 私は子供の頃、また子供ができてから、ずいぶんたくさんのカブトムシと付き合い、飼育し、羽化させてもきたが、がんばって管理しても成虫は10月下旬には死んだ。しかも長く生きるのはだいたい大型のオスだった。なのに小柄な彼女は、これまでの我が家の「カブトムシ最長生存記録」を更新中だ。

 ただ、卵を産む気配がない。おそらく彼女はなぜか他のカブトムシがあらかた姿を消した頃羽化してきて、オスに出会えず、交尾をできなかったのではないか。そう思うと少し不憫である。

 メス一匹の孤独な人生(?)だったかもしれないが、ここまできたら少しでも長生きして、生命を謳歌してほしい。

 今日も彼女は、もくもくとゼリーに頭を突っ込んで食事中だ。