待ちに待った確定拠出年金法の改正案が昨日の国会で成立しました。


以前のブログでも、また、講演会でも改正案成立前提での話をしていましたので、ようやく成立してホッとしています。何と昨年4月に閣議決定されて以降、審議が遅れ、なかなか国会での可決成立のニュースが流れず、気になっていました。


今回の改正案の目玉は何と言っても、20歳以上の全ての現役世代が確定拠出年金に加入出来るようになったことです。従来は個人型としては、個人事業主即ち、国民年金の第一号被保険者と、企業年金制度のない会社員(第二号被保険者)しか加入出来ず、それ以外は、企業型として、制度加入している企業の会社員しか加入出来ませんでした。ところが、今回の法改正で、専業主婦等の第三号被保険者、企業年金のある会社員、公務員も含めた現役世代全員が、この制度のもと自己責任で自分の年金を積み立てられるようになりました。この制度は、年金積立を、国が税制面で全面的にバックアップすることによって、今後ますます問題となる、公的年金不足問題の解決の一助にするものです。


以前のブログでも書いたと思いますが、確定拠出年金の優遇税制は三段階であり、年金掛金拠出時の所得税、住民税の非課税措置、運用期間中の売買益や利子所得等の非課税措置、そして年金として受取る時の、退職所得控除や公的年金等控除の適用による節税効果があります。


この3段階のうち、最もインパクトのある節税効果は、掛金拠出時の所得控除でしょう。所得税を支払っている人は、最低でも5%の所得税と10%の住民税が課税されています。この15%が掛金を拠出すれば、掛金には課税されないのですから、言葉を代えて言えば掛金に対して15%の利回りが付いたと言えます。今のご時世15%の利回りすごくないですか。


次に運用期間中の非課税制度ですが、NISAと似通っていますが、確定拠出年金にはNISAをはるかにしのぐ、有利な制度があります。NISAの運用対象商品は株式等のリスク商品に限られていますが、確定拠出年金には運用対象商品として、定期預金等の元本確定商品を選ぶことも可能です。また、NISAの場合は、非課税枠内で運用商品の買い替えをすることが出来ませんが、確定拠出年金の場合は何度でも買い替えすることが可能です。ただし、解約時に関しては、NISAはいつでも希望する時期に現金化出来ますが、確定拠出年金は年金ですので、当然60歳まで引出しが出来ません。


運用した年金資金を年金として受け取る時には、既述のような優遇税制がありますが、完全非課税ではないので、一時金で受け取るか、年金で受け取るが、どのような組み合わせにすれば最も節税効果が出るかを良く検証して、決める必要はあります。


とにもかくにも、今回の確定拠出年金法の改正は画期的なもので、評価できると思います。拠出限度額の緩和や、60歳以降も加入できるようにするなど、まだまだ改善の余地はあるので、今後の法改正に期待したいと思います。

今回の改正で、自己責任で年金資金を作っていくと言うことが一般化してくれば、資産運用は人任せではなく、自分でもある程度勉強するようになるのではと期待しています。


この機会に是非、確定拠出年金を活用して、自分の老後不安は自分で計画的に払拭して頂きたいと思います。