プレゼンテーション力
前回のAPキッズスクールでは、新しい宇宙ステーションについて学びました。
その中で、「自分のイチオシの宇宙ステーション」を一つ選び、NASAの長官と副長官にプレゼンするつもりで、みんなの前で話してもらいました。
今回はPREPというフレームワークを使いました。
PREPとは、
P:結論
R:理由
E:具体例
P:結論
の順番で話す方法です。
人の意見に流されることなく、自分の視点でもっとも良いと思う宇宙ステーションを選ぶ。
そして、その理由をPREPに当てはめて、相手に伝わるように話す。
それだけで、話がぐっと締まり、わかりやすくなります。
子どもたちは、日常の生活でも何かを話し合うときに、自然とPREPを使うようになっているようです。
このままいけば、社会人になったときには、きっとプレゼン上手になっていることでしょう。
「できなかった」が、2回目には「できた」に
プレゼンは、2回実施しました。
1回目が終わったところで、「次はどこを改善したい?」と自分で考えてもらいました。
そして、自分で決めた改善点を意識して、2回目のプレゼンに挑戦。
すると、1回目にはできなくて悔しかったことが、2回目にはできるようになっているのです。
「手の動きをつける」
「笑顔で話す」
「自然な話し方をする」
ほんの少し意識するだけで、驚くほど変わります。
その姿を見ていると、「若いってすごいなあ」と、つい先生という立場を忘れて、一人の視聴者として感心してしまいました。
子どもたちは、等しくすごい力を持っています。
もしかすると、必要なのは新しい力を与えることではなく、すでに持っている力を、どうやってアウトプットするかなのかもしれません。
そんなことを、改めて感じた時間でした。
今回のテーマは「チームワーク」
さてさて、今回のテーマは「チームワーク」です。
宇宙の何を取り上げようかなと考えたのですが、今回はスペースXを題材にすることにしました。
以前から、私には不思議に感じていたことがあります。
スペースXといえば、何より創業者でありCEOでもあるイーロン・マスク氏に注目が集まります。
その言動は、ときにハラハラすることもありますが、エキサイティングでエネルギッシュ。
そして、自分自身にも社員にも、高い要求をすることで知られています。
「そんな環境で、社員はどれほど疲弊しているのだろう……」
そんなふうに思ってしまうのですが、ロケットの打ち上げ映像を見ると、また不思議な光景が広がっています。
打ち上げの瞬間、集まった社員たちが成功を祈り、失敗すれば落胆し、成功すれば大きな歓声を上げる。
まるで、
「あなた、社長ですか?」
と思ってしまうほど、みんなが自分のことのように一喜一憂しているのです。
なぜ、ここまで「自分ごと」になっているのでしょうか。
「人ごと」ではなく「自分ごと」として同じゴールを見る
今回の授業では、そんな疑問からチームワークについて考えていきます。
強いチームには、ただ「仲がいい」だけではなく、
みんなが同じゴールを見ていること。
一人ひとりが自分の役割と、自分の力を理解していること。
そして、
言いたいことを安心して言える信頼関係があること。
そんな要素があります。
子どもたちには、チームワークを高める3つの秘訣を学んでもらった後、
「もし自分がチームのリーダーだったら、どんなルールを共有したい?」
と考えてもらいます。
どんなチームなら、一人ひとりが力を発揮できるのか。
どうすれば、相手の意見を聞きながら、自分の意見も伝えられるのか。
「仲良くする」だけではない、もう一歩深いチームワークについて考えてもらいます。
宇宙から学んでいることは、大人と同じ。
こうして授業を作っていると、改めて感じることがあります。
題材こそ宇宙ですが、子どもたちが身につけている力は、実は大人のチームビルディングで扱っているものと、ほとんど変わりません。
自分の考えを持つこと。
相手の話を聴くこと。
自分の意見を伝えること。
違う意見を認めること。
失敗したら、次に活かすこと。
そして、同じゴールに向かって協力すること。
これらは、子どもにも大人にも必要な力です。
だからこそ、子どものうちから「知っている」だけではなく、「やってみる」経験をたくさん積んでほしいと思っています。
実際に、生徒たちからは、
「少し苦手だったコミュニケーションが取りやすくなった」
「誰にでも話しかけられるようになった」
という声も聞かれるようになりました。
子どもたちには、大きな可能性があります。
その可能性を、少しずつ自分自身で発見し、使えるようになっていく。
その過程に関われることが、私はとても嬉しいのです。
子どもたちの幸せや、これから頑張っていくための「根っこ」を育てる。
これからも、そんな学びを届けていきたいと思っています。
そして、ロケットが一人では飛ばせないように
人も、一人だけでは大きな未来をつくることはできません。
自分の力を知り、誰かの力を認め、力を合わせる。
そんな経験を、宇宙を入り口に、子どもたちと一緒に積み重ねていきたいと思います。
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