第4回|大学院1年目:専門医でも時給1550円という現実

 

6年目、大学院へ進学するため再び大学病院へ。

一般的には「キャリアを積むステップ」と捉えられますが、給与の面ではむしろ逆。

年収は800万円に下がりました。

 

さらに、大学院生なのに最初の1年と最後の1年は「超薄給」で勤務しなければなりません。

入学金26万円、学費は年間52万円。

払っているのに働かされる構造は、今思っても首をかしげたくなるものがあります。

 

大学病院の時給は1550円。

「専門医を持っててこれ?」と、思わず心の中でツッコミました。

当直免除だけはありがたかったですが、その程度です。もちろん非常勤です。

 

この労働環境のため気持ちよく仕事をしている同期も少ない状況。

「他の人に押し付けられる仕事はやらない」というのが皆の基本スタンスです。

そして極めつけは、お正月の1/1当直を後輩に押しつけられたこと。

理由は「実家近いですよね?」。

いや、それ当直の理由になります…? と声を失いました。

 

病院の経営は毎年大赤字で、保険診療の厳しさにも直面しました。

 

それでもアルバイトは継続。

・外来バイト:10万円/回(ここが生活の柱)

・専門外来バイト:4.5万円/回

 

3年目からお世話になっている外勤先の院長先生は本当に優しく、あの時間が唯一の「癒し」でした。

 

大学院に入っても、心の余裕はなかなか取り戻せず、

「学費を払いながら働くって、医局はどうしてこんな仕組みなんだろう」

そんな疑問を抱える日々でした。

 

研究や論文で成長しながらも、生活は常に綱渡り。

勉強を続けようと思うことは医師にとっては重要なことだと思うのですが

こんなに辛い思いをしながら行うことなの?と日々疑問に思っていました。