看護師の仕事の日々で感じたことや考えたことを綴っています
◆今回は、息子を薬剤師にする話の続きではありません◆



たった今、夜勤が終わりました。

まだ、職場ですが…。


今朝方、とても悲しいコトがありまして、しばらく引きずりそうです。


今年のお正月明け、1月6日に、姉妹からのフルマッチで造血幹細胞移植をした、20代前半のYちゃんが、今朝方、天に召されました。



急性白血病でした。(AMLかALLかは伏せます)

7月に、『Yちゃんが、移植後半年しかたっていないのに再発した』と聞いて、病棟ナースが全員衝撃をうけました。


そこから、再度の寛解導入療法に挑みました。


ものすごく、本人も医療者も頑張ったし、がん専門病院のセカンドオピニオンも受診したし、次はバンクからの骨髄移植をする予定で、登録もしてドナー待ちだったのですが、一度減ったblastが増えてきてしまい、治療変更を検討しているところでした。


なんとか寛解に持っていきたかったのですが、病勢が強すぎて…。



Yちゃんは、最初の移植後にGVHDが出現しなかった(血縁ドナーのためGVHDは起こりにくい)ので、「GVが出ないと再発リスクがついてくるし、GVで苦しむのも嫌だし」と言っていました。


そして、池江璃花子選手については何度も話していました。


「池江選手は、移植後の肌も綺麗だし、黄疸でもない。GVHDが出ている感じでもないのに、再発もなく水泳に全力投球できている。これはすごいことだよ。普通なんかじゃない。特別なんだよ。

それが、白血病移植後の患者さんの姿だと世間に思われると本当に辛い」


と。


Yちゃんだけじゃないんです。

AYA世代白血病の患者さんは、同じような発言を私たちにします。


移植後ってそんなに簡単じゃないんですよね。

患者さんにとっては。


池江璃花子選手が並々ならぬ努力をしているのは、本当に分かります。

AYA世代白血病患者さんも、私たち医療者も。


けど、世間の目には、その努力が伝わらないかもしれないんですよね。

もしかしたら、表面には見えない辛いGVHDが出ているかもしれませんし。

それを頑張ってカバーしながら、体力をつけているのかもしれません。



逆に、AYA世代ではないもう少し上の世代の患者さんは、

「もう少し若かったら、池江選手みたいに移植後も全力投球するんだろうけどね。この年だから、無理しないで再発しないよう祈りながら生きるわ」

と言ってきます。


年代によって捉え方が変わるんだなーとは感じます。


話は戻り…


Yちゃんが、天に召された瞬間、夜勤者で大泣き。

朝、出勤してきた日勤者全員大泣き。


医師たちも泣きながら、電子カルテを見ていました。


みんなで闘ったよね。Yちゃん、頑張ったよね。

ご両親辛いでしょうね。

本当に悔しすぎるよ…。


心よりご冥福をお祈りします。



そして…

私たちは、移植したまたは、治療後に寛解維持している方々みんなが再発なく元の日常を続けていけることを強く望んでいます。


辛い治療を乗り越えたのだから、一緒に闘った同志と思っています。


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