応援したい,好対照な二人。
スケートアメリカでの、太田選手と、安藤選手のロングプログラム、ビデオで何度か見せてもらいました。
この二人、持ち味が全然違っているのですが、アメリカではどちらも人気の選手のようで、テレビの解説者のコメントにもそれが出ているように思います。
アーティスティックの太田選手><ジャンプテクニックの安藤選手
安藤選手、今回ショート1位から、ロングの結果が振るわず3位転落で、本人は悔しさで大粒の涙を流した・・・との記事を読みましたが、直球で感想を述べさせてもらうと、仕方ないかなぁ?と思いました。
安藤選手の場合、ジャンプに失敗すれば、その他で点を稼げる部分が少ないので、難易度の高いジャンプを成功させないと、後がない感じです。
まだシーズンの始めですが、安藤選手のプログラムはジャンプとファイナルスピン以外は、まだまだ未完成の部分が多く、昔で言うセカンドマークで高い得点が貰えそうにない内容です。
もう一つ気になったのが、今年のプログラム曲・・・インパクトにかけすぎで、安藤選手のパワフルなところが上手く出せていないように思います。
プログラム曲って・・・本当に大事なんですよね。
曲調によっては、1,2個のジャンプミスも忘れさせてくれるような力を持っているものもあります。
去年のプログラム曲「火の鳥」の方が、数段良かったと、私個人は思っています。
対照的に、太田選手のプログラムは、「蝶々夫人」
彼女なら滑りこなせる音楽だと期待しています。
今回はジャンプが決まらず、トリプルと認定されたものが一つしかなかったようですが、彼女は他のエレメンツ、特にスピンが抜きん出ていました。
彼女のレイバックスピンは、以前から回転数、回転軸の安定、体の角度ともに定評がありますが、今回はっとさせられたのがキャメルの変形スピン。
昨年辺りから、一部のスピンの得意な選手が披露していましたが、天を仰ぐポジションのキャメルスピンは、なかなか見ごたえがありました。
他にも、解説者が“ゴ~~~ジャス”と絶賛する、美しいイナバウワー・・・うちの娘は、これを「ユキナバウワー」または「シズカバウワー」と呼んでおります。
ただ、これらの素晴らしいエレメンツと、つなぎのしなやかな動きも、ジャンプが決まってからこそ、点数に反映されるものだというのが、今回証明された形になってしまいました。
個人的には、もっとコンポーネンツに高い点を出してもいいのになぁ~と思ったのですが、ジャッジ達は厳しかったようです。
この好対照な二人、当然のことながら今後の課題も、対照的なものになりましたが、この一年でそれぞれの課題を克服していくのは、どちらが大変でしょうね?
ジャンプの技術のある選手に、アーティスティックを教えるのと、アーティスティックのある選手にジャンプの技術を習得させるのと、どちらが簡単か?という質問を、ナンシー・ケリガンにした解説者がいましたが、彼女の答えは「もちろん前者の方が簡単」でした。
ただ、この二人に関しては、今のプログラムだと、安藤選手の弱点であるアーティスティックを引き出す、または補うのは一年では時間が足りないのでは・・・そして、怪我をおして出場した太田選手のジャンプ技術はもっと高いし、シーズンの終わりまでに、ジュニアの最後の年のようにジャンプを安定させてくれば、現在の新採点方式だと、本当に面白い結果になると思います。
シーズンは、まだ始まったばかり・・・今後の二人にはまた注目していきたいと思います。