今読んでいるWonderは、総語数7万語程度の、ぱっと見ると本格的なペーパーバックです。
中の文字は、こんな感じです。
試験勉強やTOEICの点数を上げる勉強だけでは、洋書のペーパーバックを読めるようになりませんが、「やさしい英語をたくさん読む」という多読を続けていれば、ホントにいつの間にか読めるようになります!
えー、うそーっ?!と思う方が多いと思うので、そのステップをなるべく具体的に説明します。
まず、多読は以下の3原則にのっとって進めることが大事です。そうでなければ途中で辛くて嫌になる可能性があります
<多読三原則>
・辞書はひかない
・わからないところはとばす
・(その本が自分に)合わないと思ったらやめる
辞書をわざわざ用意せず、わからないとこはすっとばして読めばいいし、読み始めて「イマイチ」と思えば辞めればいいのです。気が楽~になりませんか?(笑
開始の最初は、出来ればきっちり段階を踏んで少しずつ難易度と文字数が増えるORTのような多読リーダーを読むことをオススメします。このブログでORT step1からレビューしていますのでご参考にしてください。
そのORTのStage 8の文字はこれくらいです。↓ 32ページで約1,000語です。
ORTの最後のStage 9までいくと、1冊1,300語程度になります。その語数に達すると、同じ語数の児童書なら違和感なく読めます。
たとえば、
センダックの挿絵が素敵なこの本の語数は、1,626語です。文字も大きいです。リトルベアーの生活の日々を綴ったお話なので、単語の難易度はむしろORTのStage 9より下がります。以前レビューした「がまくんとかえるくん」のシリーズは2,000語です。この1,500~2,000語数の本はネイティブ向けの児童書として沢山出ていますので、出来れば20冊以上読んで欲しいです。
次には、語数は増えますが、語彙のレベルが同程度のものだと、Magic Tree Houseシリーズになります。
挿絵のないページはこんな感じ
このシリーズは、毎回お決まりの展開(住んでるFrog Creakの家からスタートして、ツリーハウスからいろんな世界に飛んで、解決して家に帰る)だし、会話が多いので読み易いです。ただし、飛んでいく時代や場所によって固有名詞の単語が分からない時があります。
40巻以上あるので、興味のある時代・場所の巻だけ読むという方法もあります。
私が好きなジャクリーン・ウィルソンの一番語数が少ない本は、7,000語のこれです↓
文字は大きいです。でも、ちょっとクセのある文体なので、好き嫌いがあるかも。そして、いきなり母が2度目の再婚をするというハードな設定から始まります。
自分が好きなシリーズに出会えれば、「話を読みたい」という動機で自発的に読むようになります。
そして、今までのレベルの本が読めるようになったら、もう「児童向け」の本は語数が変化するだけで、難易度は一緒なんです。
先日紹介した「シャーロットのおくりもの」は、31,455語もありますが、児童書です。
厚さも本格的!でも、中身は「岩波少年文庫」と同じ難易度です。語彙は、作者によります。E.B.Whiteは、「ザ・ニューヨーカー」のライターの仕事もしていた方なので、格調高めの正当な英文だと思います。朝日新聞の「天声人語」に出てくる文体みたいな感じでしょうか。
挿絵も少ないからぱっと見は、ひるむけど~
この"Charlotte web”の中身と、冒頭の"Wonder"と、全く同じ感じですよね。
読書は好みなので、児童書が苦手だと思ったら、Graded readerという、大人向けの本で語数と単語の難易度を制限したシリーズが沢山ありますので、それを読み進めてもオッケーです。映画のノベライズ版も沢山あります。
児童書の中にも、推理もの、ホラーもの、ラノベ系、ハチャメチャ冒険系、歴史ものなど、様々なジャンルがあるので、「読んでみたいな」と思える本を選ぶことが重要です。
大事なのは、多読三原則を意識しながら「やさしいレベルの本を沢山読むこと」のみです。
もし、「ストーリーが全く分からないくらい、すっとばして読んでもいいの?」とお思いになる場合、その本は、あなたに合わない本なので、我慢して最後まで読まずに途中でやめていいんです。
以上、ペーパーバックを読んでみたいという方の参考になれば幸いです