英国の人気児童作家Roald Dahlの作品を読みました。私にとっては、「チャーリーとチョコレート工場」に次いで2冊目のダールです。
語数:39,785
ページ数:約230ページ
前回読んだ「Wonder」よりも、1ページあたりの文字数は少なめで、挿絵も多いです。しかし、第1章でいきなり知らない単語が沢山出てきて、「うわっ読みにくい・・・」と正直思いました。
多読仲間の先輩からは、「最初のプロローグは大抵難しいけど、次の章から読み易くなるもんだ」と聞いていたので、頑張って1章読み終えたら次から大丈夫になりました(ほっ
<簡単なあらすじ>
マチルダは5歳。中古車のディーラーの父と専業主婦の母は裕福な生活を送っているが、マチルダはほぼ放任状態で育てられている。学校にまだ行っていないにもかかわらず、母は日中毎日着飾ってビンゴゲームに出かけて夕方まで帰ってこない。マチルダは、3歳のころから家にある新聞を隅から隅まで読んで過ごしていた。父はマチルダにテレビを買い与えたが、マチルダは本を買って欲しくてねだってみたが、すげなく断られてしまう。母が留守の間に、近所の図書館に歩いて通うようになった。そして図書館でディケンズ、ジェーンオースチン、ジョージオーウェル、スタインバック、ヘミングウェイ等の文学をほとんど読破してしまう。
小学校に入学した後、担任のハニー先生はマチルダの天才的な知識を発見し、なんとか飛び級して彼女の頭脳に相応しい学習環境を整えてあげたいと思うようになる。しかし、学校のミス・トランチブル校長がとんでもない横柄で暴力的な人で、毎日生徒の誰かが目を付けられてせっかんを受けていたのだ
ある日、トランチブル校長がマチルダの学年の授業を行うことになった。さあ、誰が犠牲になるのか。
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この本に出てくるマチルダの両親と、先生の悪役ぶりはすさまじいです。分からない単語の半分は、子どもへの「罵り言葉」です。あれやこれやと様々な言い回しで気分が悪くなるくらい子供を罵り続けます!また、フィクションと分かってはいますが、トランチブル校長の、子供への体罰もひどすぎて、読むのがつらかったです
・教室のすみに壁に向かって目をとじて片足で長時間立たせたり
・髪の毛をつかんで振り回して投げたり
・両耳をひっぱって持ち上げたり
又、中古車ディーラーの父のビジネスのインチキぶりもひどいです。
ダールは、ここまでデフォルメした悪い大人を描くことによって、世の中の不条理を発散しているのでないか?と思うくらいです。そして、徹底的に子供目線で、子供が大人に復讐するストーリーを作り上げています。
あらずじには前半だけ触れていますが、中盤からは、ストーリーが想定外の方向に舵を切っていきます。あれれ?と思っている内に、テンポよく最後まで読ませてしまいます。これがダールマジックでしょうか。
さいごに:ダールは、モーツァルトが齢5歳にして作曲を行っていた事に感銘を受け、普段大人から見くびられがちな子どもの為に、マチルダの物語を作った、とあとがきに書いていました。
読み終えて、少しずつダール節に慣れてきた感じです。ダールの未読本がまだあるので、又読もうと思います♪