今回は長文になっていますがよろしければお付き合いください。

↑ うちにきたばかりの頃のシャロー
私は犬を飼う前に犬との接し方やしつけについて
そんなに深く考えることはありませんでした。
シャローがうちに来てから基本的なしつけ(トイレなど)
どう教えたらいいのか分からないことばかりなのに戸惑い
自分なりに学び、ときにはプロの方の力を借りたりしながら
試行錯誤を繰り返しています。
幸いシャローはトイレを失敗してしまうことが少なく
教えやすかったので助かりました。
人間社会の常識と犬社会の常識はかけ離れたものがあるようで
人と生きていくためのルールを教えられないまま育ってしまった犬は
例えば、ムダ吠えをして怒られる理由が分からずやがて何度も
怒られるうちに人間不信に陥り、ますます飼い主さんとの関係が
悪化したりするそうです。
犬を自由にさせてあげないのはかわいそう!
窮屈な暮らしより伸び伸びと生きてほしい…
という考えの方も多々いらっしゃるでしょうし、それはそれで
構わないと思いますが
私は、犬が人間社会で生きていく上で飼い主さんとお互いに
なるべくストレスの少ない生活を送れるようになればそれはとても
幸せなことではないのかなと思うのです。

「うちの犬は何にでも吠えてうるさい」とか「すぐ噛む」とか…
それはそういう育て方をしてしまった結果であるということを
もっと知ってほしいのです。
特に生後間もなく親兄弟と離されてしまった犬は何も学ばずに
育っています。
普通なら小さいうち親兄弟と生活する間に、こういうことをすると
相手が嫌がる(強く噛むなど)から止めよう。といったことを
遊びの中で自然に学ぶのですが、そんなことを学ぶ間もなく
生後1ヶ月程で何も知らないまま一人ぼっちのケージに
入れられて売られています。
そういう子は「母子分離症」といって問題行動を起こしたり
精神的に病んでしまったりしやすいそうです。
(ブリーダーさんによってはそういった症状が出ないよう生後5~6ヶ月
くらいまで親兄弟と育ててから売られる方もいらっしゃいます)
子犬のほうが小さくて人気があるという理由で早めに親と離されて
しまったため問題行動が現れるのです。
私もこんなことは全く知らずにシャローを飼ってしまいました。
しかし、飼ってからすぐにしつけのことや社会化期をどう過ごすかが
とても大事だということを知ることができたのでうちの場合は
タイミングよくしつけをすることが出来ました。
このようなことを知らずに「うちの犬は全く言うことを聞かない」
「かわいくない」
「手に負えないから手放そう」ということにならないためにも
子犬の社会化期の過ごし方やしつけのしかたについて
学んでほしいと思います。
子犬の頃に学んだこと体験したことがその犬の一生を
左右するくらい大事なものなのです。
犬の「社会化期」というのは生後3~12週の頃、
何でも受け入れることができる時期です。
「人間は恐くない」
「車やバイクは大きくて近くを走っているけどすぐに通りすぎてしまって
自分に危害を加えたりしない」
「掃除機やドライヤーはすごい音がするけど自分に恐いことはしない」
など…吠えたり噛み付いたりしなくても大丈夫なんだということを、
例えば掃除機ならケージの近くに出しっ放しにしておき
慣れてきたらスイッチを入れずに動かす。それにも慣れたら
少しずつ音を聞かせる。(いきなり音を出して掃除機をかけたりすると
逆にトラウマになってしまったりするそうなので、ほんとうに少しずつ
慣れさせるというのがキモです。)
車や人に慣れるさせるためには(この時期はワクチンが済んでいなくて
地面を歩かせることは出来ないと思いますので)抱っこしてお散歩
する…機会があるごとにいろいろな人に触ってもらう、抱っこしてもらうなど
体験させたり教えたり、そしてそれを何でも吸収できる大変重要な時期なのです。
これを考えると、そういうことを何も教えられずに育った犬が
「人が来た!恐いな」 ワンワンワン!
「車が通った!恐いな」 ワンワンワン!
という行動に出てしまうのはごく自然なことなのです。
(番犬には向いているのかもしれませんが…
手当たり次第に吠えるのは困ります)
人でも未知のものが恐いのは当たり前ですよね。
犬も知らないものは恐いのです。
そして、この頃に学んだことは無理なく自然に受け入れられるので
犬にとってはそれが「当たり前のこと」となり、当たり前なので
そのことがストレスにはならないのだそうです。
普段はケージに入っていて生活、遊んでもらうとき散歩のときは
外に出る。寝るときはケージの中。
それが当たり前で普通のことと認識していれば何のストレスもないそうです。
しかし、一口に「体験させる」「教える」と言ってもすぐに慣れたり
覚えてくれるわけではないので教えるほうも時間と根気が必要です。
実際にトレーニングをしてみると犬のために費やす時間が結構いります。
が、最初の努力でワンちゃんが一生飼い主さんと快適に暮らすことが
できる要であるなら、がんばる価値はあると思います。
※もしも社会化期を過ぎてしまっていてもあきらめないでください。
時間と根気は倍以上かかってしまうかもしれませんが問題行動を
直すことはできることが多いそうです。
しかし病気でも予防より治療のほうが大変なのと同じで、
問題行動を起こしてしまってからの矯正になるのでそれなりに大変なようです。

教え方を知ることはとても大事なことです。
例えば、悪いことをしたときに「ダメ!」を必ず言うことは24時間一緒に
居て見ていない限りは難しいですよね。同じことをしたのに「ダメ!」を
言われたり言われなかったりすると「同じことをしているのに怒られたり
怒られなかったりする」→飼い主さんへの不信感に変わる
=悪いことだと犬には分からないそうです。
逆に悪いことをしようとしたとき(する前)に飼い主さんが止めさせて
「悪いことしなかったね、おりこうさんね」と褒めてあげておやつなど
ご褒美をあげることは、毎回でなくても一緒に居るときに何度も
繰り返すうち「これをしなかったら飼い主さんが褒めてくれて
おやつまでくれる」→しなかったら嬉しいことがあるという関連付けで
学んでいき、そのうちにしなくなるそうです。
毎回褒められなくても犬にとっては「あ!褒められた!」
「ん?今度は褒められなかったな」「今度はどうかな?」と
前向きに覚えていくのだそう。
毎回怒るよりは、一緒にいるときに悪いことをさせずに褒める
方が現実的に実行できますよね。
まさに「褒めて伸ばす!!」という感じです。
犬の性格や個性によってはそんなしつけをしなくても
自然に身に付けてくれるおりこうさんもいると思います。
ここに書いたことは私が個人的に学んで感じたことですので
必ずしも正解というわけでもありません。
ただ、言うことを聞かないから手放そうという方がいるという
現実を知り…手放す前にドッグトレーナーの先生もしくは
しつけや問題行動に詳しい動物病院などに相談したりして
飼い主さんに努力してほしいなと思うのです。
飼い主さんが教え方を学ぶことでお互いにストレスが少なく
楽しく一緒に生きていくパートナー犬、いい飼い主さんに
なっていけるのならとってもハッピーだと思います。
シャローも言うことを聞かないと(聞こえているのに聞こえないふり)
もぉ~!と思うこともありますが、出会えたことはとても
幸せに思っています。
こっちが癒される分、シャローにも幸せだと思ってもらえるように
私もがんばります♪
重い文章になってしまい言いたいこともうまくまとめられては
いないかもしれませんが…少しでも伝わってくれるといいなと思います。
お付き合いいただきありがとうございました!
今日のしゃろちゃん

決定的瞬間!