262年20日


今年も星の日がやって来た。
当たり前だけど。
でも今年の星の日は特別な日。
我が家に天使がやってくる日。


今日も朝家族の誰よりも早く起きた。
いつものことだけど。
星の日だから小さな神様たちに配るお菓子を作らなきゃって思って、いつもよりは早く起きたんだけどね。


今年のお菓子は何にしようか迷ったけど、新しく手に入れたレシピを試してみたくってポムワインゼリーを作ることにした。
注意点はただひとつ。
子供たちが食べても大丈夫なようにしっかりとアルコールを飛ばすこと。
あとはボワゼリーなんかと作り方はいっしょだ。


今年は夕刻からは家にいるつもりだし15個作れば足りるだろう。
うちの娘たちは喜んでくれるかな?







さて、今日は妻の出産予定日だからいつもの星の日のように昼から深い森に籠ってアイリス狩りって訳にはいかない。
とりあえずエナの子コンテストを見て、子供たちにお菓子を配るだけにしておこう。



毎年楽しみにしているエナの子コンテスト。
今年は仲人が成功したイシュルメくんや甥っ子ヒースコート、イシュルメくんの恋人のキャンディスちゃんにヒースコートの恋人カーメラちゃん、従兄弟のファンホに国王イェルシーの娘アンヌ…と、知っている子たちが沢山出場していた。


その中で男は従兄弟のファンホが選ばれて、僕は飛んで喜んだ。
ファンホはまだ恋人いないからなぁ。
これで女の子たちから注目されるといいんだけど。
そして女性の方はといえば、僕が投票したアンヌではなく、唯一知らない子だったジェナちゃんが選ばれました。
アンヌも恋人いないから、エナの子に選ばれて注目してもらえればって思ったのに残念。












その後は小さな神様たちにお菓子を配り歩いて(因みに15個じゃ足りなかった)夕刻には家へ戻った。
妻の側にいたいからね。


3人目ともなると妻も慣れたもので、まだベッドには行かずにダイニングで呑気にお茶を飲んでいた。
陣痛はまだ弱いらしい。
とはいえ僕は心配だから、妻と一緒にダイニングに座ってみたり、暖炉の前をウロウロしてみたりと落ち着かない。
娘たちが産まれた時もそうだったが、こういう時男は何をしていいのか未だによく分からないんだよなぁ。
ただただオロオロするだけ。


そんなことしてたら娘のベアトリスが帰ってきて「パパお出かけしよー」と誘ってきた!
ええ?!
今?!

いやいやいやいや、トリスちゃんよく聞いて。
もうすぐママが赤ちゃん産むんだよ?
パパが側にいなきゃ!
だからね、明日でいいよね?

「いやー、今日がいいのー」

で、でもね?
ママを見て?
陣痛が、陣痛が来てるから!
ね?

「いやー、お出かけしよーよー、パパぁ」


どうしたことだろう。
普段全くワガママを言わないベアトリスが今日に限って言うことを聞いてくれない。
…あっ、これが世に言う“赤ちゃん返り”ってやつだろうか?


確か下の子が生まれると、上の子は親の愛情が下の子に行ってしまうのではと不安になってワガママを言ったり赤ちゃんのような言動をしたりするっていう。
ベアトリスはジェニファーが生まれても赤ちゃん返りなんてしなかったから今回も大丈夫って思ってたけど、僕や妻の愛情が産まれてくる子に行ってしまうのではと不安に思っているのだろうか?


ああ、なんてことだろう!
僕は父親だと言うのに、娘の不安な気持ちに気が付かなかっただなんて!
もちろん僕は誰か1人だけを溺愛するなんてことはしない。
子供たちは全員同じくらい愛している。
でも、それをちゃんと伝えてきただろうか?
伝わっていないから不安になっているのではなかろうか!


こんなことではいけない!
きちんとベアトリスに愛していることを伝えなければ!
いや、ベアトリスだけではない。
初めてお姉さんになるジェニファーだってきっと不安なはずだ!
2人とも僕の大事な娘で、赤ちゃんが産まれたって変わらず愛していることを伝えなければ!


よし、ジェニファーを迎えに行って…


「………ユーくんってば!」

ぇあ?

「さっきから何度も呼んでるのに」

ああ、ごめん。
ちょっと愛情を伝えなきゃって考えてて…

「愛情?伝える?…ま、まあいいや。そんなことより…」

そ、そんなこと?!

「トリスちゃんとお出かけ行ってきて」

ん?え?はあ?
いやいやいや、ダメだよ!
もうすぐ産まれるんだよ?
僕が側にいなきゃ!

「うーん、その事なんだけどねぇ。言いづらいんだけど、別にユーくんいなくても支障はないかなって…」

ええ?!

「いや、産む時はね、分娩の時には側にいてもらいたいんだけど!でも、それまでは寧ろ1人の方が陣痛に集中出来るって言うか、落ち着かなげに目の前ウロウロされる方がイラッとくるっていうか…」

そんな………

「だから…ね?トリスちゃんをお出かけに連れてってあげて?」

僕は役立たずなのかい?

「別にそうは言ってないわよ!分娩の時にはいて欲しいもの!大丈夫よ、今から出かけても分娩には帰って来れるでしょ?」

そりゃ、そうだけど…
トリスちゃんが赤ちゃん返りしちゃったから…

「赤ちゃん返り?!トリスちゃんが?…してないわよ?」

「わたし赤ちゃんじゃないもん!もうおねえちゃんなのよ!ジェニーちゃんと一緒にあそんであげてるし、生まれてくる赤ちゃんだってかわいがるもん!」

あ、いや、赤ちゃん返りってのはそういうことじゃなくてね?
パパやママの愛情が赤ちゃんにいってしまうっていう不安でね?
つまり…そのぉー…パパの愛情が伝わってないんじゃないかなぁって…

「…ユーくんの愛情が伝わってないんだとしたら、この子たちには誰の愛情も伝わらないと思うわよ?」

え?

「かなり分かりやすく溺愛してるもの」

そ、そう?

「ユーくんさあ、たまにトリスちゃんやジェニーちゃんの跡つけてるでしょ?」

んぇぇえええ!?

「バレてないと思ってたの?…あれで?」

いや…あのぉ…

「わたしね、パパがついてくるの知ってるよ?」

んのぉ?おぅ、ふぅ…

「それに、しょっちゅう頬っぺにキスしたり“愛してるよぉ〜”って言いながらぎゅうぎゅうにハグしたりしてて、伝わってないわけがないじゃない。ねぇ?」

「うん、ちょっとウザいくらいだよ…」

!!
うざ………?!

「あ、でもだいじょーぶ、ちょっとウザくてもパパのことはだーいすきだから」

あ、おおうん、おん、ありがとう…

「だからうちの子たちは赤ちゃん返りなんてしません。分かったらほら、トリスちゃん連れてってあげ………ああ〜、うん、トリスちゃん」

「なあに?」

「パパのことお出かけに連れてってあげてくれる?」

「うん、わかったー。パパ行こう!どーしたの?泣いちゃいそうなかおしてるよ?」

うぅぅぅ🥺
役立たずのうえにウザイって…😭

「パパ…どんまい」

おおぅぅぅぅ😭


結局僕は娘に手を引かれて水源の滝まで行ってきた。
確かに妻が陣痛に苦しんでいる時僕は役に立たないかもしれない。
だけどさ、側にいることで少しでも妻の不安が解消出来たらって思ってたんだよ…
でも、妻には必要なかったなんて…


これから思春期が来たら、いつか娘には「パパうざーい」とか言われるのかなってちょっと覚悟してたけど、まさかこんなに早く言われるなんて…


あ、これほんとにちょっと泣きそうだぞ。
ダメージでかいぞ?
心が…痛い…


「パパー、ワフ虫きれーだね!」

そうだねぇ…
綺麗だねぇ🥺










まあ、心が痛む出来事もあったけど、やはり娘とのお出かけは楽しいもので。
再び家に戻ってきた時にはだいぶ気分も持ち直してきた。
僕って単純なのかな?


家に帰るとさすがに妻は2階のベッドで横になっていた。
ただ「大丈夫?」って声をかけたら「うん、全然大丈夫!」って返ってきて、女性って逞しいなぁと感じたけど。


しばらくすると巫女さんがやって来て妻の様子を見ると、「あら、さすが3人目だけあってスルッと生まれそうね」と言い出して、それに対して妻も「私もなんかそんな感じするんですよねぇ〜」とか笑いながら言ってた。
で、2人の言葉通り、本当にスルッとあっさり産まれました。
男の子が!


あんまりにも呆気なくてあ然。
1人目も2人目もそれなりに時間かかったのになぁ。
とか思いつつ産まれたばかりの赤ちゃんの顔を見ていたら、「で、名前は?」と妻が聞いてきた。
そうだった、名前は僕が決めるってことになってたんだ。
うん、これは僕の仕事だからね。


“ゲーゲンヒューバー”はどうかなって思ってるんだ。

「ゲーゲンヒューバーかぁ。うん、いい名前じゃない!…でも長い」

…え?

「あと言いづらい」

おっふ…

「もっと短くならない?あ、そうだ。愛称つけるんでしょ?ユーくんのことだから。てか、もう考えてるのよね?」

ああ、うん。
ゲーゲンヒューバーだから、“ヒューブ”かなぁって…

「いいじゃない、ヒューブ!響きがいいし言いやすい。ヒューブって名前にしましょう!」

ええ?

「だって結局ヒューブって呼ぶわけでしょ?だったらそれが名前でいいじゃない。ほら、ツェリさんみたいで」

ああ、お母さんねぇ。

「ツェリさんも本当は“ツェツィーリエ”って名前だでたのよね?でもお母様が長いし言いづらいからって、愛称の“ツェリ”が名前になったってご本人から聞いたけど」

うん、僕も母からそう聞いたけど。

「だったら問題ないんじゃない?愛称が名前になっても」

そう…だね。



というやり取りがあって、産まれてきた男の子の名前は“ヒューブ”になった。
ヒューブ・レヴァイン。
それが僕の息子の名前だ。


息子は妻と同じ金色の髪の毛、そして青い目をした可愛い子だ。
早速ミルクを飲ませておもちゃをあげると、無邪気にキャッキャと喜んでいる。


女の子だったってもちろん嬉しかったけど、上2人が女の子だったから、3人目が男の子で本当に嬉しい。
ヒューブ・レヴァイン。
君の人生に幸多からんことを…





















♬*.+゜♪♪•♬︎・。♪*+o♩♬♡♩¨̮⑅*










【中の人】
びっくりするくらい更新してなくてすいません💦
自分でもさっき、262年になってからまだ1回しか更新してないって気付いて驚きましたw

何せ毎日ほぼ同じような生活しかしてないもんですから。
ブログに書くことがないんですよw

とはいえ、Twitterで呟きましたが、とある人にフラグが立ってしまったりしてるので、またまたユーリくんが嘆き悲しむブログを書くことになりそうですが…

でもまあ、産まれました!
しかも星の日に!

実は今回レストの花使ったんです。
どうしても男の子が欲しくって。

初代の子供たちからずっととあるラノベのキャラクターの名前をつけ続けていたのですが、今回を最後にしようと思ってまして。
で、どうしてもつけたい名前が男の人の名前だでたんですよねぇ。

はい、ヒューブです。
本当は正式な名前であるゲーゲンヒューバーにしたかったんですが、如何せんエルネアには文字数制限がありましてねw

この文字数制限がなければあの名前もこの名前もって候補がまだあるんですが、6文字以内でってなるともう候補が尽きましたw

私としては満を持してって感じのキャラなんですけどね。
なんのラノベか知ってる人には馴染みのあるキャラでしょうからね。

あ、今回ちょっとユーリくん返り落ち込む場面がありましたけど、ユーリくんはちゃんと家族に愛されてますのでご安心をw
まあ、父親なんてものはあんなもんですよね(*´艸`*)

ユーリくんとしては、ちょっとウザいくらいが丁度いいと私は思ってますしw

あ、そうそう。
とりあえずの予定ではあるのですが、今回産まれたヒューブが1歳になった次の年にジェニーちゃんに引き継ぎしようかな、と考えています。
まあ、予定は未定なんで変わるかもしれませんが。

まあ、まだもう少し先の事なんですけどね。

といったわけで、新たに1人増えたレヴァイン家を今後ともよろしくお願い致します┏○ペコッ