2008年12月19日
日立シビックセンター(大ホール)

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番「月光」

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 変ホ長調

プロコフィエフ:ロメオとジュリエット より

プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第8番 変ロ長調

(アンコール)リスト:愛の夢 第3番 変イ長調

(アンコール)リスト:超絶技巧練習曲 鬼火

チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で女性として、日本人としても初となる優勝を果たした上原彩子さんのコンサートに行ってきました。

テレビで拝見する印象ではかなり個性的な方だと思っていましたが、

生の第一印象は、ピアノをコントロールして、自分の音楽を物凄く繊細に表現されている方だと感じました。

もちろん、プロの音楽家な訳ですから当然かも知れませんが、そこにはテクニックや迫力で圧倒するような表現は一切無く、全てが音楽でした。

『無駄な音符は一つたりとも存在しない』

と言う言葉はこう言った演奏だと感じました。無意味にインテンポで進行するフレーズは一つも無かったです。

特に前半のベートーベンでは、静かにゆっくりとしたフレーズが全く退屈で無く、大変情緒的で、一番よかったです。
(ベートーベンがCDでリリースされていないのが不思議!)

また後半のプロコフィエフでは前述の特性によって、普段なら超絶技巧に気を取られて聞き流してしまいそうなところが、沢山のベクトルが明確に表現され、私のような初心が聴いても面白く、彼女がこう言った作品を得意としている理由にも頷けます。


あと、最近はロシアや中国の男性ピアニストを見てきたせいか、
ピアノの弾き方自体は非常に綺麗だと感じました。(小学生時代にエレクトーンしかやってない私が語る言葉できませんが。)

なんと言うか、スライダーと、ストレートを投げる際にフォームが全く同じピッチャーのような、

弾きかたは基本を崩さないのに、流れて来る音楽がバラエティーに富んでいるました。

同じく、右手と左手の鍵盤上でのやり取りも、曲的な遊びの要素は充分に魅せつつも、基本が出来ているので安心して見ている事が出来ました。

音大にも行かずにヤマハ音楽教室一つであったと言うメソッド的な統一が出来たとか影響があるのでしょうか?

また、演奏中の会場の空気の作り方がうまいと感じました。特に演奏開始の際。
また、演奏中もピアノと自分だけでなく、空間全体に神経を研ぎ澄ましているようで、私たちの反応を常に意識されているように思いました。

綺麗な手捌きと反して、豊かな表情が、

『漫画ののだめちゃんのようだった』

のも印象的でした。


また、CDも新作のプロコフィエフと、イギリスで録音したロシアものを買いましたが、どれも期待を裏切りませんでした。


熱演の余り、声が録音に入ったCDはフェドセーェフ以来、さらに、女性の『あのような気合い』はシャラポア以来かもしれません☆

今後のご活躍に期待です。


リンク

Yamaha あの人の、休日 上原彩子