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FIPとコロナフリーについて書きます。
※追記なんだけど前置き。
M代表がライブ配信でコロナフリーについて話したようなんですが、皆様ご覧になりました?
配信観てないので‥というかやるのも知らなかったんですが、普段から話をしているので、内容と方向性は同じのはず。
ちょっとだけ角度をずらして書いた記事になってるんじゃないかなと思います。
※本文と画像は無関係です
(こっち見てる‥?)
FIP=猫伝染性腹膜炎は、今は未承認薬のおかげで、進行に対して投薬が間に合えば回復・寛解してますが、それ以前は発症=死という疾患でした。
未承認薬は高額で、治療を諦めたりクラウドファンディングで~という飼い主さんもいらっしゃいますが、そのことについては特段何という意見はないです。
未承認薬なんか使いたくない、発症したら死を受け入れる、そういう意見も見たことありますが、いいんじゃないですか?
人によって優先順位や倫理観は違うので。
クラファンも、いや、それどーなん?みたいなのもあるけど、支持できないなら支援しなきゃいいだけの話。
支援する人はどうぞ見極めて、自己責任で。後悔しないように。
FIPとその治療については猫飼ってる・飼いたいと思ってるけど知らない方‥はねこけんや私のブログを読んでくださってる方には少ないと思うんですが、知らない方は検索してください。
知っておいて損はないかと思います。
(完全に気づいた)
で、前置きが長くなりましたが、このFIP、発症の可能性を知ることは以前から可能でしたが、知ったからと言って何ができるわけではありませんでした。
それが今、治療薬を使って、予防することができるようになりました。
具体的には、変異前の猫コロナウイルスFCoVを落とすことができる、というもの。
FCoVがなければFIPVに変異する余地がないわけで、火のない所に煙は立たぬということですねー。
それで、です。
落としてもウイルスに触れれば再感染のリスクがあるわけで、やるなら同じ空間を共有する全ての猫をコロナフリーにする必要があります。
正確にはトイレを共有している猫~なんですが、ひとつ屋根の下に暮らしていれば感染リスクはあるわけで。
それでまず、うちでは飼い猫とフリーの預かり(その時は2頭)のコロナフリーを実行しました。
昨年下痢パネル検査で魔王ちゃんの陽性は確認していたので、、
「いや~あのときはマジで大変だったよ・・」
他の子たちのうんちを遺伝子検査に出し、陽性確認。
そして投薬。
この未承認薬は体重当たりで内服量が増えるので、6~7㎏×4頭というのはなかなかの出費。
投薬後に再度遺伝子検査で落ちているかを確認。
遺伝子検査だって安くないので、総額では結構な金額になりました。
もちろん自腹。私の猫なので。
次いで、FIPが出ている現場の猫を含め、その時点での預かり全員に投薬。
頭数が少ない時期だったので、まだ楽な方だったかな。。
投薬期間の中盤で一旦トイレを全て洗浄、ケージと床の消毒を普段より徹底的に、そして投薬満了後も同様に清掃と消毒。
FCoVは腸管コロナウイルス、つまり腸内にしかいないので、うんちに触れなければ感染しないんですが、逆に言えばウイルスを含んだうんちを取り込んでしまえば感染します。
猫はトイレの後に手を洗ったりしないし、うんち踏んでその箇所を舐めれば取り込んでしまう。
どこまでやればOKなのかわからないので、考え得る最大限の消毒をするので消耗しますw
もうこれは性格ですね、、
その後は、預かる猫に検査、陽性なら投薬して事後検便でチェック。
陽性率も分かって、なるほどねーみたいな感じです。
野良猫=陽性ってわけじゃなくて、母猫3頭で言うと、ハウメアは未検出でした。
コケットとジュミリアは陽性。
未検出の猫と陽性(未確定含む)の猫を一緒にできないので、チームごとにフリータイムを設ける。
私の睡眠時間が短いのはこのせいもあって‥
全頭コロナフリーにって考えなきゃもっと楽だったのにーって思う瞬間もあります。
本当にここまでする必要があるのか、とも。
正直なとこねw
でも。
でもね、FIPのリスクがないって、本当に安心なんです。
安心って違うな、気が楽っていう方が表現としては正しいかもしれません。
念のため書いておきますが、FCoV陽性=FIPになる!ということではありません。
私は飼い猫がFCoVの感染源になるのが嫌で全頭落としましたが、将来的に発症したかと言われると、彼らはしないような気がするというか。
FIPになる子の方が圧倒的に少数派なんです。
現時点で1期生2頭、2期生だけ多くて4頭、3期生1頭、4期生1頭の計8頭が発症、これはコロナフリー前に譲渡した1~4期生で計算すると、およそ3% になります。
それを多いと捉えるか少ないと捉えるかは人によると思いますが、その3%に当たってしまったらたまったもんじゃないですよね、、
1%だろうと80%だろうと、家族にはかけがえのない大切な子なんだから。
だから、どの子が発症するかまではわからないから、M代表に相談して実施することにしたんです。
(撫でて~のアピール中)
結果的には猫のため、里親さんのためになってるんだけど、違うんです‥私のメンタルの安定のためなんです。
無事に1歳を迎えた、良かったって、祈るような気持ちで過ごすことが苦しかった。
ウエットタイプ・ドライタイプ問わず、FIPの症状と重複する症状が出た子の報告をいただくと、毎回「どうかFIPではありませんように」と祈ることがしんどかった。
発症することが里親さんにも猫にも申し訳なかった。
うちで感染したのかもしれない、うちから届けてなければこの子はそもそもFCoVを持ってなかったんじゃないかって、FCoVとFIPを知れば知るほど罪悪感が募った。
その罪悪感から解放されたかった。
FIP治療って時間と手間と費用がすごくかかる。
責められたことなんて一度もないし、FIPだって特定してもらえたから、治療できるって教えてもらえたから、だから今生きてるって感謝すらされて。
でもそれがすごく複雑で。
そのリスクを、不安をゼロにできるなら、こんな嬉しいことはない、シンプルにそれだけです。
譲渡後に軟便が続き下痢パネル検査でFCoV陽性を確認、近所の病院ではどうにもならないと言われてご相談をいただき、コロナフリーという方法があるとご提案、投薬してもらった子もいます。
おうちの子全員をコロナフリーにした里親さんもいらっしゃいます。
FCoVの遺伝子検査はどこの動物病院でもできます。
陽性だった場合、ねこけん動物病院(練馬診療所)えんアニマルクリニックはもちろん、FIP外来を設けている病院ならコロナフリーについても相談できるんじゃないかなぁ。
「わたちたちのけっかどうだったなのー?」
未検出です!おめでと\(^o^)/
譲渡会で、先住さんの検査と陽性の場合のコロナフリーをお願いしたケースがあったんですが、その話のせいか、お申し込みには至りませんでした。
その先住さんはねこけん出身で陽性である可能性がかなり高い子だったんですが‥まぁ、理解されないなら仕方ないかなと。
先住さんが発症しないからって、届けた子もそうとは限らないし、せっかくコロナフリーにしたのに再感染したら意味ないじゃないですか。。
それでFIPになったら後悔どころの話じゃない。
だから、もしもそれでご縁が遠ざかるとしても、私は理解してもらえる里親さんにお届けしたいです。
3%を0%にしたい。
FIPを完全回避したい。
ではまたっ( ´Д`)ノ~
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