Akiとお付き合いするようになって11日目。


こうやってアタシが毎日指折り経過していく日付を数えているのは、

やっぱりまだいつふらあれてもおかしくないと思っているからだと思う。


Akiと結果的にお付き合いするようにはなったけれど、

「旅行を楽しく行きたい」

「shinoみたいに俺は好きになれるかわからへん」

とか・・・

いろいろな付き合うまでの4日間 に言われたことがとてもアタシの心に傷を作っていて

「旅行を楽しくするために付き合ったんじゃないか?」

「Akiはアタシに迫られてもうどうしようもなくなったから付き合っただけじゃないか」

とか、一緒にいられる幸せを感じる半面

とてもネガティブな自分が時々顔を出す。


この日、Akiとご飯を食べて映画を見て、送ってもらい

アタシの家のそばで少し話をする。


アタシの周りでは誰がアタシ達の関係を知っているのかっていう話になり、

「晶やろ?春って言う子と、あと典っていう子。」


「俺は彦だけやわ。」


アタシにとってこの3人の存在は大きくて、

多分あの4日間の日 典と話をしていなかったらアタシはあんな風に決意できていなかったかもしれない。

もしかしたら付き合うっていう選択肢を捨ててしまっていたかもしれない。

だからとても典には感謝してる。


「典は、アタシの背中を最後に押してくれた子で、典がおらんかったらもしかしたら今こんな風に付き合っていなかったかもしれん。」


「最後って、あの4日間のこと?」


「そう。」


「ってかあれは無いって!w

旅行前にあんな話するとか。

場合によってはかなり寂しい旅行になってたやん!」


「そんなことないよ。w

どんなんなってても旅行は楽しく行ってたって。」


「いや絶対shinoは隠しても表面にでるもん。絶対微妙な雰囲気なってたって!」


「も~ごめんって。

あのときはそんなつもりじゃなかってん。」


笑ってはいるけれど、またネガティブな自分が顔を出してきて

「ほら、やっぱりAkiは旅行を楽しく行きたかっただけなんじゃない?」って。

我慢するけれど、悪夢 を見るくらいそういう不安に押しつぶされそうになってきてて

涙がだんだんと目にたまってくる。


そんなアタシを見てAkiは自分が責めすぎたと思ったようで

「どうしたん?」って優しくきいてくれる。


もし、Akiにこの不安を伝えたとして

もし本当は「旅行のために付き合った」とか思っていなかったら、きっとAkiは怒る。

それにアタシのこと好きじゃないなら疎ましがられるかもしれない。


でもAkiの「どうしたん?」の優しい声に、不安の分だけ涙が出てくる。


「どうしたん?」


「ん・・。ごめん、なんでもない。」


「なんでもないのに泣いてるの?」


「・・・。」


「なんでも思ってること言ってみ?」


「・・・。言ったら多分怒るからイワナイ。」


「怒らんから、言ってみ?」


「・・・怒るもん。」


「怒らんから。」






「・・・なんか、旅行楽しく行きたかったからアタシと付き合ったんかな・・・って思って。」


「それやったら、今こうして一緒にいないんじゃない?もう別れてるやろ。」


「・・・うん。でも4日間の間にAkiからきいたことはすごくつらいことばっかりやって

いつ振られてもおかしくないと思ってて・・・、すごく毎日が不安で・・・だから・・・・


優しいAkiの声に、今までの不安が堰をきったように流れ出てくる。

泣いて泣いてしゃべれなくなってしまうアタシ。


「・・・ごめんな、そんな風に思ってるって気づいてあげれんくて。

でもな、ほんまに俺、あの旅行の日に「付き合おう」って言おうと思っててんで。

・・・ちょっと早くなってしまったけどな。w」


「ん。」


「俺別れようとか思ってないよ。」


「ん。」


「そんな風に思ってないって、わかってくれた?」


「ん。」


「だから泣かんといて?」


Akiのこの言葉を聞いて、今まで毎日不安に思ってたことが全部涙と一緒に流れ出してきて、

Akiと一緒にいてることに初めて安心できて、逆に涙がとまらんくなってしまって。


「ん。ごめん。多分・・・安心して涙が止まらんのやと思う。」


「俺、付き合ってよかったと思ってるよ。

俺も楽しいし、shinoも楽しそうやしな。」






ぎゅって抱きしめてくれて、キスしてくれて、なかなか泣きやまないアタシを笑わせてくれて、

「やっと笑った。w」って喜んでくれて。


この日Akiはアタシにたくさんの安心をくれた。




深夜2時に帰宅。

次の日はお仕事で朝早いけれど、

こんなに安心した気持ちで眠りについたのは本当に久しぶりだった。


本当にAkiに好きになってもらえるような自分になりたいと思った。

大切に思ってくれてる、今はそう思える。

アタシもAkiを大切にしたい。



この日、ほんの少し、Akiと心がつながった気がする。