不登校の事をよく『充電』という言い方をします。
不登校は一朝一夕になるわけではありません。
長い間子供がなんらかの辛い状況に置かれ、心が折れ身体が悲鳴をあげた状態で不登校に至る事が多いと思います。
そんな状態になるまで、子供の中にも学校は行かなくてはならない所だという意識があるのではないでしょうか。



親としては活き活きと学校生活を送って欲しかった、送らせてあげたい。
早くこの引きこもりのような生活から救い出して学校に戻してやりたい。
そう思うでしょう。



私もそう思った時もありました。
特に息子に対しては男の子だからというのもありましたし。(結果一年ほどで行けなくなりました)
果たして子供にとって少しでも早く学校に戻る事が幸せでしょうか?



仮に早く戻ったとしても、『充電50%』の傷を抱えたままだとしたらそれは子供にとって良い事とは思えません。
長い人生、ー生き辛さを持ったままになってしまい、親はいつまでも心配で仕方がありません。



心の傷については『慣れる』とか『乗り越える』という概念、それを『頑張っている』と取るのはとても危険だと思います。
あくまでも『癒やす』そして『忘れる』事が大切だと思うのです。



学校というところは、心が元気でないと対応出来ない生き辛い場所です。
早く戻すことは単なる親の希望であり、その気持ちを汲み取ったり、子ども自身の中にも行かないことが悪だと思ってしまっている場合、子供も頑張って戻ろうとします。



でもそこを心を鬼にして止めることが、長い人生をたくましく生きていく為に必要なことだと思います。
逆だと思われるかもしれませんが、私はそう思います。
そしてそれを跳ね除けて、自ら学校や社会に戻った時こそ本当に『充電完了』とみなしていいのではないでしょうか。