続きです。

 

女性はもうその電車や、電車の雰囲気でさえ完全なトラウマになってしまっています。

思いだすだけで嫌な気持ちになります。身体が震えます。
そして電車に乗れない自分を不甲斐ないとも思い、働けない自分を責めます。
その気持ちを紛らすために、たくさん寝たり、現実逃避(ゲームなど)をします。
そして今までの辛さや苛立ちを家族にぶつけたりする事もあるかもしれません。
 
きっと不登校の子供さんは今、この状態にあります。
 
もちろん女性は働かないといけないとも思っていますから、
「電車に乗った方がいいんじゃない?あなたが決めるのよ」と言われたら
なんとか電車に乗ると言います。乗ろうとします。
助言をしてくれる人(主に親)の期待も裏切りたくありません。
でも結局乗れません。身体が動かないのです。
仮になんとか乗れたとしても、降りたときには更に傷付きヘトヘトになっています。
 
それを繰り返していると女性の心の傷口にはどんどん塩が塗られていきます。
心の傷は苦痛の場所でしかない電車の中で癒やされたり、
ましてや慣れるなんてあり得るはずがないと思います。
安全な場所でしか癒やされないのです。
 
何よりまず電車の事を忘れなければなりません。
もちろん心底忘れらるわけではありません。
人は勉強し働かないと生きていけないのは十分わかっていますから。
 
でもそこで家族が
「ゆっくりしていなさい。今まで辛かったね。
大丈夫よ。あなたぐらい食べさせてあげるから(*^_^*)
もう電車なんて乗らなくたっていいじゃない!
あなたの元気が一番よ♪」と
声を掛けてあげればどれだけ気持ちが安らぐでしょう。
 
逆に
「あんた痴漢ぐらいなんなの?いつまで電車乗らないの?」
「週一回くらい乗ったら?」
「違う路線の電車に乗ったらどう?」
「もう痴漢はいないから大丈夫よ!」
「電車に乗らないと生きていけないよ!もう知らないからね!」
 
そう言われたからと言って、痴漢に遇い続けた苦痛が消えるはずはありませんよね?
甘えでもなんでもありません。もう心にその恐怖が染みついているのです。
頭ではわかっていても身体が言う事をきかないのです。
ついでにいえば、それを投薬で脳内に無理やり働きかけるのも反対派です。
 
学校内でのカウンセリング、放課後登校、五月雨登校、転校なども
含め勉強にかかわる事一切がその電車に乗せるようなものだと思っています。
 
そして前者の様に対応された女性が本当にそうなる可能性は極めて低いと思います。
一方後者の対応を繰り返し、こじれてこじれた結果はどうなるか想像出来ると思います。
 
もちろん原因も傷の深さもその子によって違いますが、
不登校になった時点で相当な傷を負っていると思います。
数か月では癒せるはずはありませんし、それらの刺激(登校刺激)を繰り返していれば
むしろ長引くと思います。傷が悪化して膿みます。
 
”急がば回れ”と言いますか、
手放すという事の大切さを是非考えてみて頂くきっかけになればと思います。
 
しつこいようですが、これは私個人の考え方です。
少なくとも私の周りの不登校のお子さんはこれに当てはまっています。
我が息子もこれに当てはまります。
私の父や兄に突かれ、何度か復学をしたもののすぐにダメになり
結局学校にほとんど行けないまま19歳になってしまいました。
それを阻止出来なかった自分の反省も含めて、
伝わるどうかわかりませんがまとめた次第です。
 
読んで頂きありがとうございました。