「え~、沈黙の臓器と言われる腎臓ですが、症状が出た頃には進行している事も多く『もっと早く言ってよ~』と叫んでも後の祭りでございます。人工透析をしている友人がおりまして、一般には慢性腎炎や糖尿病性腎症から透析を導入する人が7割以上なんでございますが、彼の場合は先天性の多発性嚢胞腎の成人型で40代で発症という稀なパターン。

 かれこれ10年も透析をしていて左腕には3本のミミズ腫れのような注射痕が痛々しい。夏に半袖でも着ようものなら薬中と間違われて職質を受ける事は必定。その時は水戸黄門ならぬ、印籠代わりに障害者手帳をかざして事なきを得るそうでありますが。

 とにかく透析患者は大変なんですな。週に3回4.5時間の透析が一生続く。おまけに食事や水分制限が辛いのなんの。食べたい物も飲みたい物もままならない。パパだからままにならない訳じゃぁございません。それに注射がもの凄く痛い。シャント穿刺と言って脱血と返血の2本の針を刺して人造腎臓(ダイアライザー)で血液を綺麗にするんでありますが、この針が物凄く太い。何でもかんでも太けりゃいいってもんじゃない。ね、そうでしょ? あれだけは別ですが。普通の採血針の2倍はあり、焼き鳥の串を刺すようなもんです。

 皆さん方、この事態を予防するにはとにかく健診、腎の不調をいち早く見つける事。腎臓の機能は無尽蔵ではございません。失った腎機能と青春は二度と戻らない。という本日の一席、難脱亭此夜漏(ナンダッテイコノヤロウ)でございました」