小学校は山の中の小さな学校だった。



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学区が広く、かろうじて複式学級にはならなかった。

つまり、各学年1クラス。

6年間同じクラス。

同じ顔ぶれ。


でも、意外に設備は良かったな。



図書室には本が溢れてて、、、なぜか半分くらいは大人向けな本。


予算削減のため図書館が統合、そのかわり移動図書館の充実をはかり、、、で、余った本の行き場の一つが小学校w



とにかく、図書室が楽しかったw


わくわくする宝の山。

ほとんど理解できない本も多かったが、そのほうがより激しくわくわくしたな。



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ベトナムな写真や水俣な写真が満載された、古いライフ誌。原爆で焼けただれた被爆者や意味不明な統計資料らしきもの(だったんだろうな)が連なる資料集。筑豊の炭坑の歴史-強制連行された朝鮮人の墓(といっても自然石一個)がペットの墓に押しのけられている写真。


星の写真や数式の溢れる本も大好きだった。



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現代詩はまったく理解できず、スルー。

今思い返せば、、、入手困難なすごい本があったような?ちがってたような?


中学は、県庁のある小さな町の公立学校へ行った。

大きく小汚い校舎。だらだらと続く生徒のうなだれた列。


オヤジの仕事の関係でね。引っ越ししたんだ。


オヤジは田舎の土木作業員。
真っ黒に日焼けして、家ではいつもゴロゴロしていた。

でも、母を見ると、とたんに体をおこし、笑顔になるんだ。



でも、仕事が無くなったので町の建設会社に転職。

よほど仕事がきついのか、オヤジはほとんど口をきかなくなった。



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俺、クラスでは浮いてたんだろうな。


田舎者だと馬鹿にされたこともあったけど。
喧嘩には自信があったので、誰も悪口を言うヤツはいなくなった。

だからといって、ヤンキーとは気が合わなかった。


俺はいつも最後列の窓側の席に座って、外を見ていた。
小学校の窓からは緑の山が見えたけど、そこには気だるい午後の下町が広がっていた。


ヤンキーって東京にはいそうにないけど。
なにぶん田舎なもので。
彼らは、最後列のドア側の席に固まっていた。
出入りに便利らしい。


ある日、そのヤンキーの一人が、なぜかSex PistolsのCDをくれたんだ。
趣味じゃなかったらしい。



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が、、、残念なことに、俺はプレーヤーってものを持ってなかった。
貧乏だったんだ。


で、母がミニコンポを持ってたので(我が家では高価なものは全て母の所有物)、母の目の前で正座して聞いた。


あ、母はね、お嬢様。父と駆け落ちみたいに結婚したらしい。


とても冷たく厳しい人で、、、。
父は飲んだくれだったらしいが、俺はただの一度も酒臭い父を見たことが無い。
母のために酒をやめたんだそうだ。


で、母にその気はなかったんだけど、自然に二人で聞く形になり、、、
SEX PISTOLS の GOD SAVE THE QUEENとかAnarchy in The UKとか、聞きました。


母はよほど苦痛だったのか、次の日、俺の部屋に、ポータブルなCDプレーヤーが置いてあった。
嬉しかったw




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んで、SEX PISTOLSはいい!!って感動して、CDくれたヤンキー君に興奮しながらいろいろ話したんだけど、、、俺にくれるくらい趣味じゃないものだったんだから、、、当然興味なしw

バンドについての知識もほとんど無し。

すまなそうに、なんとなく買っただけだから、って。

こんな高価なもの(当時の俺の感覚w)をなんとなく買うって!


でも、古いイギリスのバンドだって事以外、よくわからなかったから、、、音楽の先生に質問したw

のんびりした田舎で生まれ育ったから、「先生なら知ってるだろう」ってな素朴なところがあったんだw


先生は、一言。
君のクラスのK君がもしかしたら知ってるかもしれないと教えてくれた。

名前を聞いても顔が、、、そういえば前列のほうにいたような?

さっそく、クラスに戻り、礼を尽くして、質問w

そ、俺は、粗暴でがさつなところもあったけど、母親仕込みな、妙に礼義正しいところもあってねw


K君、ちょっと、ぎょっとした顔で、、、
「????????」な反応。


でも、小さな声で、イギリスのロックの歴史を語り始めてくれた。
俺は、メモを取りながら、真剣に聞いた。




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そして、次の日、K君はJoy Divisionのシングル集Substanceを貸してくれた。


彼は、知識が豊富でいろいろ詳しいけど、CDは余り持っていなかった。
その辺にも共感しちゃったw

さっそく、礼を尽くして、弟子入りさせて欲しいと頼んだw


再び、「?????」なリアクション。
が、気を取り直し、小さな声で、いいよと言ってくれた。


K君は、いつもお昼には両手いっぱいにパンを抱えてドタバタしてたんだけど、俺がK君に弟子入りした日から、彼は自分のパンだけを持って優雅に売店から帰ってくるようになった。


クラスの事に余り興味なかったんだけど、見回してみると、、、閉鎖社会ないやらしさがあちこちに見えてくる。



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腹立つから、やっぱり、窓から外を見てた。


K君とは、師匠と弟子の関係に終わった。
友達ってかんじじゃなかったなあ。


今、あいつ何してんのかな、、、。


実はね、最初に借りたSubstance、なぜか手元にあるんだ、、、、。
返し忘れたみたい、、、。

中学卒業した後、連絡途絶えたのは、怒ってるのかな???
(がさつで、、、ごめん;; )


ってか、、、いじめっ子の一人として認識されてるのか???


思い当たる、君、連絡してねw



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最後に、両親について、もう少し話そう。


ちょっとグレかけた頃があって。
バイクがらみで補導された事があるんだけど。


オヤジは本気で怒った。
泣きながら、俺を殴った。

「俺みたいになりたいのか!」ってね。。。。。


中卒で苦労してきた。母を女神のように思ってる。
無口で素朴な人だ。


ちなみに母は、、、、。

ちょっとイヤな顔をして、、俺を冷たく見下した。
そういう人だ。



でもね、地味だけど整った顔立ちで、若い頃はそれなりに美人だったんだろうなってな人で。

独特の偉そうな雰囲気もあって。

見下されるのって、結構好きだったw



、、、、こうやって昔話を書いていて気付いた。



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俺って、、、、マザコン???泣