「はぁ…」
この学校に入学して半年がたっただろうか。
小学校で受けていたいじめだって中学生になれば自然になくなるだろう、
そう思っていた僕が馬鹿だったのだろう。
この半年間僕は見事なまでにクラスでのいじめの標的になっていた
幸いなことに友達も何人かいるからそこまで辛くはない…はずだ
最近気になることがあった。
2つ隣のクラスの少女だ
恋愛感情を抱いたわけでもないが、時折とても辛そうで悲しそうな表情を見せる
その少女のクラスにいた友達を通じていろいろなことを聞いたがどこかで苛立っていた
彼女に対してではなく、彼女もまた僕と同じだった。
ただいじめを受けているわけではなく、自分を押し殺し必死にこらえている何もかもが
自分と一致していた。
いつからかきっと好意を抱いていたんだろう。でも
彼女を愛したら憎まれるのではないか、
そのことで周りが僕や彼女に嘘を仕掛け騙されるのではないか、
なによりこの思いを伝えたら君に笑われそうで、君を見失いそうで、
こうやって考えてしまう自分が本当に嫌いだった。
こうやって自分をいろいろなルールで縛って自分には厳しくしてきたつもりだった。
でもその行動こそが自分をどん底まで追い詰めてしまったんだろう。
しかもそれに気づきもしないまま
自分を守るため、僕はどれだけ偽りの自分を生み出してしまったのか
そんなの自分だってわからない
「死ねよ」とか「うざい」とか「キモい」とかどれだけの量を浴びてきたのだろう。
忘れたいに決まってる、でも
いやな思い出も楽しかった思い出も忘れられないように人間というものはできてしまっているのだろう。
いじめに刃向かう勇気があったらどれだけ楽だろう
でもおびえてしまうし、足がすくんでしまう。
『誰が味方で誰が敵?
誰が僕をわかってくれて誰が僕を守ってくれるんだ?
彼女だって僕と同じ気持ちなのだろうか?
それでも必死で戦っているのだろうか?
僕だって変われるのだろうか?
誰かを守れるように、正義のヒーローのようになれるのか?』
…どうしてこのようなことが考えられるようになったのだろう
自分さえ助かればどうでもよかったのに
何もできなかった僕を彼女の存在が変えてくれた
僕の作り出した都合のいい鎖を解いてくれた…
「全部君のおかげなんだ…っ!」
僕は走り出していた
あの子を探すため周りの目線なんて無視して無我夢中で走った
彼女に全部助けられたのだから
屋上へと続く人が通ることのない階段に彼女はうずくまっていた
「もう…やだよ…」
消えそうなほど小さな声でひざを抱え、泣いていた
声をかけてしまっていいのだろうか、ひたすら悩んだが気づけば
「ねぇどうしたの?」
と自分が出した声なのか伺うほど優しい声で彼女に問いかけていた。
彼女は一瞬その姿勢のままビクつくが僕のほうを向いてくれるわけでもなかった
「君も…独りなの?」
僕は彼女の目線までしゃがみそう聞いた
彼女は少し間を空けてから恐る恐るといった感じで僕のほうを見た
少し安心した僕は
「僕も独りなんだ」
そういって笑った
たぶんきっとうまく笑えていないであろう
「僕達似てると思うんだ、君も人のこと信じれないでしょ?」
彼女はその言葉を聞くと少し動揺した
やはり彼女もいじめが原因である人間不信なのだろう。
僕はそっと手を差し伸べた
「僕もさ周りからいじめられて人のこと信じられなくなっていたんだ。君もそうなんだろう?」
「うん…」
彼女の戸惑いが混ざった小さな声は震えていた
僕は少しずつ心を許していたのかもしれない
数少ないであろう理解者に会えたのだから、
こんな弱虫な僕を救い出してくれたのだから、
奇跡のようなことなのだから
「友達になろう?」
そう僕はやさしく言った
えっと2日目ですね
なんとか2番のサビの終わりまで
1話も結構編集してます
2人の心境なども照らし合わせて読むとお楽しみいただけると思います!