「えーーっ!」と、一緒にテレビを観ていた家族は驚きの声。私は・・・。
NHKスペシャル「インドの衝撃」。今も、観ながら書いています。
日本で考えれば、1台25万円は、とても安くて考えられないけれど、インド農村では、高価です。「1ヶ月1、000円の給料」でも、低くはないという生活。25万円の価値は、現地と日本では大違い。
そんな中、NHkスペシャルでは某企業に焦点を当て、農村をターゲットに石鹸やシャンプーを販売する過程を追っています。やっぱりな・・・と思ったのは、子供にターゲットを当てたこと。NGOの活動でも子供をターゲットにすることがありますが、まず子供たちに保健衛生の重要性を教え、子供が家庭で両親に話す・・・「クチコミ」効果を狙います。ここで、ガクッときたのは、石鹸の重要性を説いたあと、「せっけんで手を洗いましょう」など、大人が言った言葉を子供たちが復唱するシーン。「●●の石鹸を使いましょう」と、メーカー名が出てきましたーーー。そうか、これが、NGO活動との違いでした。
他に・・・企業の工夫は、店がない農村で、女性を販売員にして、石鹸やシャンプーを販売するという方法をとったこと。バングラデシュのグラミン銀行のように、インドでも「女性の自立」をターゲットに、資金を貸し出す活動が盛んです。同様に、目を付けたのが、この某企業。教育を受けていない女性に焦点を当て、女性に商品販売をするトレーニングをして、販売に応じて収入を得るというシステム。
テレビを観て驚いたのは、この企業が「貧困層向けに作った」低価格のシャンプーや石鹸でした。私も使っていましたが、これ、貧困層向けとは思いませんでしたーーー。びっくり。・・・真っ青な洗濯石鹸を使うと、手が荒れてしまったのですが・・・☆「農村向け商品」って、安い分、何か入っているのかも☆
今もなお放映していますが、私は、農村で伝統的に使ってきた燃料(牛の糞を乾燥させる)、薬草、などの生活を捨てて、近代的な商品を売るこむことが良いのかどうか、わかりません。なぜなら、環境に良いとは思わないから。本当に貧困な家庭では、水も貴重。食器を洗う水も、調理で使った水を大切にとっておき、食器洗いに使い、その水が畑に流れていくわけで・・・洗剤を使ったら、こうした循環がなくなるでしょうし、水も大量に使うことになります。
経済成長まっただ中のインド。商品を購入できるほどの収入を得ることができた人々と、相変わらず貧しい生活をしている村の人たち。格差は広がる一方です。世界のターゲットは、インド、なのですよねーー。