夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の 知らえぬ恋は 苦しきものそ

大伴坂上郎女 (巻8-1500)

夏草の生い茂る中に混じって咲いている姫百合はなかなか気づかないものです。相手に知ってもらえない恋はつらくて苦しいものです。

つのる思いが増すばかりのつらい片思いの歌。

姫というだけあって、小さくて可憐な花です。

野にあると目立たないかもしれませんが、その色は鮮やかなオレンジ色で

まるで、うちに秘めたる恋の情熱を現しているかのようです。